[民風]
もっとも感銘を受けるのは、人です。この村は中国でもかなり有名な観光地となっていますが、観光地らしくスレたところがみあたりません。どの店も適正価格以上のものは求めませんし、一見小さくてたいしたことのない料理屋でも、麺の一本一本真剣な手作りをしていたり、信じがたいおいしさの料理を作ってくれますが、人々はどんな褒め言葉に対しても微笑みで返すだけです。純朴かつ飾らないプライドを秘めた人たちなのでしょう。

私想と日々─中国文化研究者・川野明正の筆記帳

民家の高い壁


私想と日々─中国文化研究者・川野明正の筆記帳

進士第(科挙合格者の邸宅)


民風としては、けっして商業に従事することを恥じない、開明的な気風があり、同時に男女初老に至るまで会話を禁ずるという儒教的倫理観を強化して、行商に出て行く夫に対して、婦女たちの過ちを防ぎ、貞節を護るという信じがたい規約もあり、保守的な性格も垣間見えます。


私想と日々─中国文化研究者・川野明正の筆記帳

諸葛村夕景