旱魃 清末・李慶辰『酔茶志怪』巻二
房山で干ばつがあり、術者がいうには、西山の墓中では、僵屍が旱魃に変化しているということであった。 その場所を指し示し、村人とともに墓を暴こうと提起したが、墓主が許さなかったので、村人は役所に訴えた。役所では禁じることができず、術者にいうには、皆はお前の言葉に惑わされているぞ、牢は破ることができないが、もしも旱魃がいなければ、お前を墓を暴いた罪で投獄するぞ。術者はいい加減な言葉ではないと言ったので、墓穴を掘り出して、そこには空の棺があって、板には大きな穴があり、棺のかたわらにある物怪が人間のような姿で横たわり、全身緑色の毛であった。長さは一寸ばかりであり、人を見ると起きあがって逃げようとしたが、皆に捕縛されて火にくべられてしまい、するとたちどころに雨が降った。
現地の者がいうには、 「いつも雨雲が空いっぱいに広がると、墓中から白い気が立ち上り、そうすると直ちに晴れ渡ってしまう」というのであり、術者の言葉だけで村人が信じていたというのではないのである。