こんにちは。

肢体不自由と盲目の1級障害を持つ!

ハンディキャップ・エッセイスト 河和 旦(かわ ただし)です。


始めてこのブログをご覧になった方は、プロフィールもご覧ください。


昨日は、久しぶりにYouTubeに、「パソコン操作のワンポイントアドバイス」の動画をアップしました。


動画ではExcelを使って社員マスターの名簿から支店ごとの社員数を集計する方法をご紹介しています。


YouTube動画はこちらから視聴できます。


視覚障害者の方でも内容が理解できるように、スクリーンリーダー(画面読み上げソフト)とキー操作により使い方を紹介しました。


また既存の表の確認方法、関数の挿入(countif関数)、完成した表の確認手順まで、すべてを網羅したため20分近い動画となってしまいました。


なのでお時間に余裕があるときに、ご視聴ください。


さて、本題です。


久しぶりにYouTube動画を作ったり、全盲の後輩のFaceBook投稿を読んだりして感じたのですが、視覚障害者の目線に立って編集されたYouTubeの動画は、特に日本国内では少ないように感じます。


もちろん視覚障害者向けの情報提供施設(点字図書館やライトハウスのような施設)が発信している動画や、私たちのように視覚障害者向けのITサポーターが発信している動画は視覚障害の方を意識して動画を製作します。


つまり、視覚障害の特性を考慮し、必要に応じて視覚的な要素が強く理解しがたいシチュエーションは口頭でそのシュチエーションを説明するなど、どう工夫すれば内容が理解できるかを考えて、動画収録や編集をします。


また私の【パソコン操作ワンポイントアドバイス】系の動画は、番組冒頭と終盤に、私が挨拶のように話すシーンにはBGMを挿入しますが、パソコン操作のデモのシーンには、BGMを入れていません。


視覚障害の方はスクリーンリーダーの音声と私のガイダンスを聞くことに集中することが必要なので、BGMによって集中力を妨げてしまわないようにという配慮から、あえてそのようにしています。


他方、晴眼者の方にそこまでのことを要求するのもハードルが高いと感じます。


晴眼者向けの動画には本編を補足したりする目的で字幕やテロップが付いています。この字幕などを挿入した後に、場面開設の音声をタイミングよく重ねる必要があるので、編集に手間がかかることと、そもそも視覚障害者と接したことがない健常者(晴眼者)は、視覚的な要素を、どこまでどの程度言葉で説明すればよいかわからないという課題があるために、なかなか配慮し切れないという事情があるのではと推察します。


だからといって何もしなければ、せっかくYouTubeが視聴できる視覚障害者にも、内容が伝わらなくなってしまいます。


私たちのような、視覚障害を持つ当事者のYouTubeクリエイターの発信を通して、少しでも動画投稿サイトのアクセシビリティが向上していけばと願います。


本日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。