こんにちは。

肢体不自由と盲目の1級障害を持つ!

ハンディキャップエッセイスト 河和 旦(かわ ただし)です。

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今日の東京は朝から激しい雨風で、天候がよくありませんでした。


そこで、本日は私のように肢体不自由(車椅子利用)と視覚障害の重複障害者が

外出が困難になる要素に、どのようなことがあるか考えてみたいと思います。


視覚障害と脳性麻痺による運動機能障害のある人が雨天時に外出が困難になる要素には、以下のような点が挙げられます。



  1. 滑りやすい路面: 雨が降ると、地面が滑りやすくなります。視覚障害者にとっては、足元が不安定になるため転倒のリスクが高まります。特に重度のロービジョンの場合、地面の状態を確認するのがさらに困難になります。脳性麻痺による運動機能障害がある場合、バランスを維持することが一層難しくなります。


特にバリアフリー対応でないタクシーやバスを利用する場合、車椅子から降りて車に乗るわけですが、車椅子から移乗するときに転倒する可能性があります。乗降口のステップがぬれていることにより足を滑らせて転倒する以外に、視野障害の影響でステップの場所を誤認し転倒するリスクもあります。



  1. 視界の悪化: 雨天によって視界が一層悪化することがあります。重度のロービジョンの人にとっては、すでに限られた視覚情報を頼りにしているため、雨粒や霧が視界をさらに妨げることで、安全な移動がより困難になります。


  2. 濡れることによる不快感と体調管理: 雨により衣服や車椅子が濡れることで不快感が生じ、これがストレスや体調悪化につながることがあります。また、濡れた衣服が体温を奪い、風邪を引きやすくなるリスクもあります。体温の調節が難しい脳性麻痺のある方にとっては、こうしたリスクが特に問題となります。



このような中、介助者の介助が難しくなる事例として以下のことも考えられます。



  • 車椅子の操作が困難になる: 滑りやすい路面では、車椅子を押す際の安定性が低下し、特に上り坂や下り坂での操作が困難になります。介助者は車椅子をコントロールするためにより多くの力を使わなければならず、自身も転倒のリスクを抱えることになるかもしれません。また、障害者を車椅子から乗り物に移乗させる際、障害者が転倒してしまった場合にフォローする際にも多くの力を使わなければなりません。


  • 介助者の視界と注意力の分散: 雨天時は傘をさすなどして介助者自身も濡れないようにする必要があります。傘をさしながら車椅子を操作することは、介助者の注意力を分散させ、安全な介助をより困難にします。


  • 移動時間の増加による負担: 雨天時は移動速度が落ち、予定時間内に目的地に着くことが難しくなることがあります。これにより、介助者の身体的および心理的な負担が増大します。また、介助者が濡れることによる体調不良のリスクも高まります。



雨天時は健常者の方でも、移動が難しくなることと思います。しかし、私たちハンディキャップのある人の外出は前述のようなことを含め、より困難さが増すのです。


そのため、私は外出する予定があるとき、全日から天気予報を念入りにチェックするようにしています。


ときには70代を超えた女性の介護ヘルパーさんが介助者となる場合もあるため、私と介助者双方の安全を確保しなければなりません。


そのような雨天時でも外出が必要なときは、介護タクシーの利用を検討します。介護タクシーはリフトやスロープにより車椅子に乗ったまま乗車でき、タクシードライバーが乗降時のサポートをしてくれるので、転倒のリスクを極力減らすことができるからです。


そして延期してもよい案件であれば、延期し、不要不急の外出は避けるようにしています。


リモートワークは、こういうときに私たちの見方になってくれますね。