カウンセラー中島知賀です。
心の自己治癒力が働き出す
【深い傾聴によるカウンセリング】をしています。
私たち人間の心のメカニズムをシリーズでお伝えしています。とくに、私の得意分野である<幼少期からの心の傷つきと、生きづらさとの関係>などについて、みなさんの幸せな人生に繋がることを願って記事にしています。前回までの記事はコチラ
昨日のブログでは、私の母への怒りを手放していったことをお話ししました。
30代から40前後にかけ、無意識の領域にあった親への強烈な怒りを自覚し始めたことがキッカケでした。
キッカケになったのは、最初は、子育てでした。「自分がどのように子どもを育てたいのか?」と考えたとき、「私のような生きづらい大人になって欲しくないな・・」と思いました。自分が、親からどんな関わり方をされたときに、「イヤだったのか?傷ついたのか?」そんなことを思い出すようになりました。
そして、もう一つは、中島家に嫁ぎ、義父母との同居生活が、実家とは正反対の価値観に触れるキッカケになり、大きな気づきをもたらしてくれたと思っています。
私の両親とは、正反対の価値観をもつ義母との関わりは、戸惑いの連続でした。
とくにびっくりしたのが、「妻とは、こうあるべき」「主婦とはこうあるべき」「嫁とはこうあるべき」という実家の価値観とは正反対の義母の価値観に触れたときです。実家で<仕込まれた教え>は、木っ端みじんに壊されていきました。
家事を完璧にやれば、「チガさんは、融通が利かない人」。
次々と家事をこなしていけば「チガさんは、落ち着きが無い人」。
気を利かせて何かをすれば「そんなことはやらなくていいこと」。
実家においては、認められる条件として身につけてきたものが、嫁ぎ先では、認められない条件になってしまったとき、「自分がどう振舞えば良いのか?」と混乱するばかりでした。
私の中には「こうしたい」という自分独自の価値観や、「私は、私でいいんだ」という自己肯定感がほとんど無くて、とにかく周りの価値観に合わせてきた私です。
多少違うぐらいの物差しならば、対応可能だったのでしょうが、まったく正反対の物差しを両手に持って、「どちらで、自分を測って、行動したらいいのか?」と、混乱するばかりでした。
親に認められる物差しと、義父母に認められる物差しが全く違うことで、動けない状態になってしまったのです。
また、生まれてからずっと身に付けてきた物差しを「すぐに捨てろ」と言われても、そうそう簡単に捨てることはできませんでした。
それは、愛されるために必死に身に付けてきた物差しであり、すでに、私の人格になっていたからです。
ですから、物差しを手放すことは
「これまで頑張ってきたことは全て無駄だ!自分が全て間違っていた!!」と証明し、自分の人生と自分を全否定する怖さです。(とにかく、当時の私は、自分のことを認めて欲しくて、欲しくて、たまらない人間だったので、自分が負けるような悔しさで、絶対に手ばなすことはできませんでした)
義母からは、私の人格すべてを否定をされたような気持ちでした。ささいな言動に対しても、すべて否定されているような気持ちになり、20代はノイローゼ気味の日々でした。結婚するまでは、ニキビなどできたことがないのに、結婚してからは、顔中が真っ赤になるほどのニキビだらけになりました。皮膚科や漢方を試しましたが、まったく効果がありませんでした。あのころは、全く気づかなかったのですが、私自身の中にある人の眼を過剰に気にする対人恐怖の症状が身体化したものでした。
義母との関係もギクシャクしていました。
義母の一言、一言が、「???」とびっくりしたり
義母から「チガさんは、どうしてそんなことで怒るの?」と言われてびっくりしたり。
「義母が、変だ!!」と自分を正当化する一方で、「お義母さんが、どうして?と言うことは、私ってオカシイのか?」と、自分の心を見つめるキッカケにもなりました。
「これはいったい何がどうなっているんだろう???」「今まで私が信じていたものは、いったい何だったのか?」と、世界をもう一度見直すような気持ちになりました。自分が信じてやまなかったものが、そうでないと知ったとき、「世界は一つではなく、違う世界がたくさんあるのかも?」と思いました。
でも、それは、何だ?
でも、それは、どうしてなんだ?
分からないことが、どっと押し寄せてきたのが、30歳にさしかかるころでした。
多くのクライエントの方がそうですし、私自身もそうでしたが、自分が意識できる悩みは表層的なものです。「自信がないからやりたいことができない」「自分のことが好きじゃない」「心を許せる人がいなくて寂しい」など・・・
このころの私も、「お義母さんが嫌いだ」「私が悪くないのに、いつも嫌味ばっかり言う」「どうして私を責めるんだ」と、そんなことばっかり思っていました。他人を責め、そして、自分に対しても、「夢も希望もない」「専業主婦なんて嫌だ」「自分が大嫌いだ」とブツブツ不満ばっかり溜めていました。
そして、それを解決するために、「お義母さんは○○の性格だから、こうしたらいいかも」「私がこうしたら文句は言われないかも」とか「自分を好きになるには、自分磨きをしよう」「夢ノートを書こう」とか・・・そんなことばっかりしていました。
なにせ、30年近く前は、自分の悩みの原因は、無意識の領域にあるなんて、夢にも思いませんでした。
無意識ですから、意識できないので、無意識があることも知らなかったのですから。(ややこしい表現・・・)
自分の内側深くに、根源的な問題が隠れているなんて思いもしません。
ましてや、親に対する攻撃的な怒りがあることなど、まったく気づかないものです。
私たちは、親との関係で身につけてきた価値観などと、全く違うものに触れるとき、それまで身につけて来た方法がうまく機能しなくなります。
自分とは違うものに出会い、うまくいかなくなるからこそ、新しい自分への扉が開きます。新しい自分との出会いという表現は、語弊があるかもしれません。本来の自分へと還る扉が開かれていくという表現の方が適切かもしれません。
私たちの人生での悩みや苦しみは、あなたが、よりあなたらしさに開かれるチャンスとして訪れています。どうぞ、そのチャンスを大切にしてください。
本日もお読みいただきありがとうございました♪
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