E・キューブラー・ロスの「死ぬ瞬間」は
 末期患者との対話が中心で
 彼らの声を取り上げていくためのロスの
 努力と病院の医師の無理解などが書かれ
 ロスとその理解者たちの尽力によって
 広く世の中に認知されるようになり
 「死ぬ瞬間」はホスピスのバイブルとなっています

 この本は「死ぬ瞬間」に触発され
 外科医からホスピスケアの医者となった
 山崎章郎氏のホスピス現場における実情です

 ホスピタリティという言葉があり
 これはHospitalから派生した言葉で
 (旅館ホテルで必要な言葉だそうです)
 日本語で近い言葉は”おもてなし”

 上げ膳据え膳ではなく
 どういう風に患者に対しての
 ”おもてなし”を考えていくか
 と言う風にわたしは受け止めました

 一番の”おもてなし”は
 真実を伝えること
 ウソがないこと
 相手の意思を尊重し
 出来るだけ叶えてあげられる様にする

 痛み、苦痛に耐えることが
 病人なんだから当たり前、と思ってる人が
 多いのではないかと思いました

 解説を寄せている
 アルフォンス・デーケン氏は
 「死への準備教育」を推進されてる方で
   1、死をタブー視する傾向を取り除く
   2、愛する者を失う時に備える、こころの持ち方
   3、自分自身の死に対する心構えを作る
 など15項目あるそうです

 解説者の言葉として
 この本はホスピスという真っ白なキャンバスに
 お世話したボランティアやホスピスで
 亡くなられた患者たちの
 一期一会の思い出が、遺された人々の心や
 明日への生きる希望が
 ドラマとして描かれている

 著者が90年に出した
 「病院で死ぬということ」は岸部一徳で映画化されてます
 これは患者との対話が中心で
 私にとっては非常に重い映画でした
 興味のある方はビデオでどうぞ

 両親が高齢なのでで私自身がその覚悟をしなければと思ってます
 ただ、うちの親は100歳まで生きそうな気がします