私の勤務先の前にイヌイットのモニュメント
  ”イヌイットの道標”というのがあります。
 これはイヌイットの文化芸術を管理している財団が
 (アメリカの企業です。)
 広島でイヌイットの文化芸術の展覧会を開催し
 それを記念して、市にたいして贈呈したものです。

 ”イヌイットの道標”
 これは雪原を移動したり、狩りをするときに
 道標にするもので、イヌイットは一度も
 他民族と戦火を交えたことのない民族であり、
 このモニュメントは平和の祈りでもあります。
 と、説明してあります。
 (本当は先住民同士のインディアンとは戦っていたそうです。)

 この像を私は勝手に自分の守り神として
 崇め奉っていたのであります。

 ところが、ふと考えてみるに
 わたしはイヌイットのことは、なーんも知らん。
 おまけに、エスキモーのことをイヌイットと
 呼ぶようになったんでしょ、と思ってた。

 守り神に申し訳ない。
 ちょっと、勉強してみるか。
 調べてみました。

 まず、エスキモーという呼び名ですが、これはカナダのエスキモーを
 指す言葉として世に広まったもので、アラスカのエスキモーは白人に
 教えてもらうまで自分たちがエスキモーと呼ばれているのを知らなかったのです。

 イヌイットも正確な呼び名ではなく、それはエスキモーと呼ばれていた時代に
 エスキモ-は”生肉を食らう輩”という意味の蔑称にあたる、ということから
 日本ではイヌイットと呼ばれるようになったのです。
 アラスカの先住民は”エスキモー”と”インディアン”がいて
 インディアンからの呼び名がエスキモーだったのです。

 イヌイットはカナダ・グリーンランドに住むエスキモーの
 人たちの自称で全体の60%を占めています。
 ですから、カナダのエスキモーは概ね、イヌイットと呼べるそうなんですが
 アラスカではイヌイットと呼べるのは
 イヌアピックの人たちだけで、
 多数派のユッピック、アリュートの人たちはそれに当たらないそうです。
(で、なんて呼ぶかは書いてなかったので、きちんと民族を調べて呼べ、ということですか?
 それとも、アラスカ先住民ですかね。アフリカ系アメリカ人のように)

 なんか複雑すぎてわかりませんね。
 まるで、イラクの民族分布図のようですね。
 以上、わたしの守り神イヌイットのお話でした。