先日、発掘されたローカルアイドルの図鑑、「何でこんな本を持っているんだ?」ということで分析、というか推測です。昨日は、以前紹介した櫻井本の流れではないかと思いましたが、多分そうではなくて、出発点はこの辺の可能性の方が高そうです。



地域商業系の本ですね。これ以外にも結構あったと思いますし、商業に限らない地域活性化に関する文献なんかもあります。商業に限らない地域系の学術書としては数十冊単位で持っていたはず、売らずに残っている分だけで十数冊(どの本までを含めるか、範囲設定によりますけど)あります。

で、理論でなく事例の文献を集め出すと、ルポなんかも入って来ます。この辺ですね。中には、商店街と大道芸という本なんかも出てきました。


で、そういう事例を集めていく中で10数年前に注目されていたのが、山形県の酒田商店街です。事例分析としてはこんな本がありました(事例はおもしろいけど、本としてはあまりおもしろくなかった)。たぶん、こういう流れで買ったのが、ろーカルアイドルの図鑑なのではないかと....。

 

いや、酒田のような当時の牧歌的な運営はおもしろかったんですよ。その後、プロダクションなんかが出てきて事業化してしまい(それでもまだローカルだった)、さらには東京資本の地域支店化していき(ここまで来るとローカルじゃない)、挙げ句の果てに労働問題が浮上するケースなんかも出てきたりしました。本拠地が東京じゃないだけで、全然ローカライズされていないというか、地域感が失われていったというか、地域活性化につながらないというか、そんな気がします。

 

酒田の事例は、どこかのテレビ局が取り上げてルポの番組を作っていたような気がします。その中で、運営している側(プロダクションではなく商店街による素人運営)が「最初は商店街の活性化とか考えていたけど、今はもう自己満足」と語っていたような気がします。まぁ、経済合理性から見ると、自己満足で無駄な労力を割いているように見えるのかもしれませんけど、観光客すらこないローカルなお祭りとかが地域の活力になっていたりすることもありますからね。少なくとも、某48の付くグループよりはよっぽどマシというか、某48系の流れが地域活性化の可能性を潰したというか、そんな気がしています。いまだにそこそこ活躍しているゆるキャラと同じような存在にローカルアイドルもなり得たかもしれないと考えていますけど、あちらこちらに乱立する某48系は、その可能性を見事に摘んでしまったのではないかと....。まぁ、本当にローカルアイドルがゆるキャラと同じように地域に根付けたかどうかは、仕掛けと運次第のところがありますから、絶対にそうなったとは言えませんけどね。


ついでに言うと、同じく発掘されたコスプレの本の方が、一連の櫻井本からの流れだと思われます。