タンポポ属 蒲公英 漢方と民間薬百科(一) | 日本漢方の初歩と自然の日記2

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タンポポ属
Taraxacum

蒲公英
蒲公草
耩耨草
鳧公菜
黃花地丁


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(大塚敬節 漢方と民間薬百科より)

タンポポ
(キク科)

【別名】

蒲公英 チチグサ

▼タンポポ類を、
グジナ、クジナ(会津 長野)
グズナ(山形 新潟)
デデココ(青森)
デデッポッポ(岩手)
ピピグサ(青森 秋田)


【薬用部位】

葉 茎 根
(花の咲かない前の根を掘り、
日光に当てて干してから用いる)


【薬効】

胃病 便秘 肝炎 浮腫
乳汁不足
とげのたったとき
はれもの いぼ


【使用法】

1. 胃病

根にも葉にも
健胃の効があるので、
便秘の傾向のある消化不良に、
根は15g 葉は30g を
一日量として、
せんじて飲む。


2. 便秘


大便の出をよくする效があるので、
根または茎を煎じて飲む。
下剤ほどの効はないので、
痔核(いぼ痔)などで、
大便が固くて
排便時に痛む程度のとき、
用いるとよい。


3. 肝炎

肝炎や、黄疸のあるものに、
根または葉をせんじて飲む。


4. 浮腫

根、または葉をせんじて飲むと、
尿の出をよくし、
浮腫を去る効がある。
葉をサラダにしたり、
ゴマあえにしたりして
食べてもよい。


5. 乳汁不足

産後、乳汁の出の少ない人は、
葉をおひたしにして、
七日以上つづけて食べるとよい。
または、
根をせんじて飲んでもよい。


6. とげのたったとき

とげのたったときには、
根または茎を折ると
白い汁が出るから、
それをぬるとよい。


7. はれもの

乳房のはれたものや、
癤(ねぶと)、疔などに、
根をせんじて飲むとともに、
根、茎、葉ともにすりつぶして
患部にはる。


8. いぼ

根、茎、葉などから出る
白い汁をぬりつける。