17日「総合計画基本構想案」を審査する特別委員会がひらかれました。基本構想は合併後年間のまちづくり計画の骨子となるものです。審査の過程で基本構想が「少子高齢化のための財政強化」ではなく福祉・医療サービス切り捨て・負担増と「国際貿易港を備えた南九州の拠点都市」「あらたな拠点地区の形成」など大型開発推進の計画であることが浮き彫りになってきました。
高齢化社会は財政の負担
基本構想は、第1遍「序論」の第2章「計画策定の背景と課題」第1節「薩摩川内市をとりまく社会情勢」の第一に「国際化の進展」をとりあげ「川内港の整備や定期航路の拡充」を計画的にすすめること。第二に「高度情報化の進展」をあげ、「情報通信技術を積極的にいかしたとりくみ」をすすめるとしています。第三にやっと「少子・高齢化社会」にふれていますが、社会の高齢化に対して何が行政に求められているかは第1節では触れていません。このことに触れてあるのは第2節の2 薩摩川内市の基本課題と課題への対応、(1)”地域力”を育む体制の強化で、「定住促進施策を推進し、高齢化に伴う行財政の負担に対応できる効率的な行財政運営」を図るとしています。高齢者サービスの充実ではなく、高齢化社会を「財政の負担」とみて、そのためのサービスの見直しをかかげています。
健全運営・医療費抑制を強調
ほとんどの高齢者はたいていどこかに病気をもっているのが現状です。そのためにまず気軽に病院にかかれる医療体制や医療費の軽減こそがもとめられています。しかし、第2編「基本構想」 第2章「施策の基本方針」第2節 「保健・医療の充実」では冒頭から「『自分の健康は自分で守る』という市民の健康に対する意識の高揚」が冒頭に掲げられています。「保健センターの整備・充実」「各種保険事業の拡充」などの「市民の健康づくり」や甑島地区の「総合的な高度医療施設の充実を促進」などは掲げられていますがの「社会保障の充実」で保険料の負担を軽減し気軽に介護・医療サービスを利用できるという言葉はなく、もっぱら「年金・健康保険・老人保健・介護保険事業」の「健全な経営」「医療費の増大を抑制」が強調されているのが特徴です。
家族経営の零細農家への施策はなし
第2編「基本構想」第1章「計画の目標」第3節「市域のイメージ」では、樋脇・入来・東郷・祁答院及び川内の田園地帯を「田園文化ゾーン」と呼び、「農業公社による農地流動化や新規就農者の育成、効率的な安定した魅力ある農業経営を目指す農業振興に努める」とし、「水と緑と温泉に抱かれた、美しく趣のある田園地帯の形成」するとしていますが、農家人口の多数を占める家族経営の零細農家などを守る施策や農産物価格保障制度などの施策は全く見られません。また川内沿岸部や甑島区域を「海洋文化ゾーン」と呼び高級魚介類を主とした養殖業など水産業の振興や「魅力ある観光地や広域観光ルートの形成等を推進」するとしています。
あらたな大型開発計画が
一方で川内の市街地を「都市文化ゾーン」と呼び、「南九州における経済・物流の拠点」と位置づけ「都市基盤の整備や魅力ある商業機能の創出、本市の顔にふさわしい風格のある市街地の形成、市内各地域との道路・交通網や生活基盤等の整備により、市民の交通拠点となる機能充実」を図るとしています。さらに第2章「施策の基本方針」第6節「都市力を創出するまちづくり」の4「市街地の整備と拠点づくり」というところで現在区画整備事業をすすめている川内駅東口周辺区域を「商業・教育・文化・医療・行政等の多彩な機能を有する新たな拠点地区の形成を推進」するとし、あらたな大型開発をすすめることを明確にしています。