このシリーズで初めから書いてきたように、就活に正解はないと思います。

そう言ってしまうと身もふたもないようですが、会社によって採用条件は異なるし

面接などでも、若い面接官と高齢(?)の役員さんとでは、選考基準が違うと思います。

 

もし全く同じ条件なら面接を何回もする必要はないわけです。

 

面接だけではなくESも読む人によって感想は異なるはずです。

ESはあくまでその会社が欲しているようなことが書ければ最高です。

私としてはESをChatGPTなどで書くのはもってのほかだと思います。

ましていくつかの会社に応募するのに、同じESを提出するのも、企業側としては

完全にダメでしょう。

 

ESは自分の文章で、学生時代に学んだことや、応募した企業への夢や希望を

正しい日本語で書くほうが受けが良いと思います。

 

次に面接について書いてみます。

 

面接は緊張する人が多いとよく聞きます。

特に本命企業の時などはそうだと思います。

 

逆に面接慣れしすぎてしまうのも、面接官はどう受け止めるのでしょう。

 

私も新卒や転職者の両方の面接官をしてきました。

 

新卒の場合は、卒論の内容や、それを当社でどう生かすつもりかなどを聞きます。

また学生生活についても、アルバイトなども含めてさらっと聞きました。

 

それらの中で私が一番重視するのは「人間力」です。

 

これは数値などで表せるものではありません。その人が今までどんな人生を

歩んできたかによって私が感じるものです。

 

よく言われることですが、その人が部屋に入ってきた瞬間で70~80%決まると

いわれていますが、これもある程度は事実かもしれません。

 

私の言う人間力とは、言葉遣い、身のこなし、人生観、などの総合的なものです。

 

ですから面接はあくまで対面でないとそれがわかりません。リモートだけで

採否を決める勇気は私にはありません。

 

逆にある会社から頼まれた面接では、チェックシートにあるようなありきたりな質問をすることを要求されましたので断りました。

 

面接もあくまで面接官と受験生がお互い相手を知るチャンスです。

人間と人間が話し合うのです。相手を見ながら面接官は次の質問を考えます。

受験生の顔色のちょっとした変化も見ています。

リモートではそれは無理だと思います。

 

こんなこともありました。

多数の応募者を人事部でグループ討論などで一次審査を行い、通過した人たちを私が

面接した時、私の判断でかなり優秀な学生がいました。当然私は丸を付けていました。

その後役員が最終面接をしたそうですが、私が丸を付けた学生が新入社員の中には

いませんでした。

役員が落としたのか、受験生側で入社しなかったのかはわかりません。

 

この例でも面接は面接官によって変わるものだと実感しました。

 

おそらく合否も紙一重の所だと思います。

 

ですから本命に落ちても、採用してくれる会社があったら、入社して与えられた仕事でスキルを磨くのも、一つの方法だと思います。

就職浪人はもったいないと思います。

 

以前あるところで若い人の集まりで「挫折」について話すことがありました。

その時、私は少々無茶をして、冒頭「挫折を挫折と思わなければよい」と話しました。

そうしたらすぐに席を立って帰ってしまった女性がいました。

そこから私は「挫折は夢や希望が大きすぎたため、現実との差で挫折を感じたりするからだ」などと話そうと思っていたのに残念でした。

 

人生では「挫折」などは何度も経験するものです。それを乗り越えると一段成長するのではないでしょうか。

 

次に転職ですが、これはこの後のほうで書きたいと思います。

ポイントは「なぜ今いる会社を辞めたいのか?」「なぜ当社に転職したいのか?」

などです。

面接官としては新卒とは全く異なる話になります。

 

以上今回はここまでです。