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北投温泉<br>
台北市の北に北投という温泉の出る場所があり<br>
其処には、官公庁や企業の寮があった。<br>
北投は霧島火山脈の末端にあることを、成人なって知った。
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湯船で溺れる<br>
父親に連れられて北投温泉に行った。<br>
寮は恐らく台湾電力のもので、あったのだろう。<br>
湯船の底がヌルヌルしていたので滑って<br>
溺れかかったが、父親が引き上げてくれた。<br>
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三板峡（さんぱんきょう）<br>
公園の傍を流れる川の向こう岸は<br>
三板峡と呼ばれ火葬場があって、2本の煙突からは<br>
毎日黒煙が登っていた<br>
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造橋へ<br>
私の家族は、新竹州竹南郡造造橋橋庄造橋155番地に移った。<br>
終戦で引き揚げるまで造橋にいた。<br>
造橋は私の故郷だ。<br>
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湾生<br>
台湾で生まれ育った者を指す言葉で、<br>
国語辞典には記載されていない。<br>
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