$北欧からコンニチワ-ストライキ

今の不景気はアメリカの金融機関が返済不能な貧困層にジャンジャンお金を貸したのが原因で破綻を来たした(サプライム・ローン)と言われています。
でもその背後にもっと怖い事実が潜んでいた、という信じられない話(詳しくは、前にも紹介したYoshiさんのブログ「スウェーデンの今」をどうぞ)があります。
ゴールドマン・サックスやJPモルガンなどのアメリカの大金融機関がサプライム・ローンと同じようなことを他国の政府を相手に行っていたというのです。

今、ギリシャが国事態が赤字経営、破産状態で(これはまあ、日本やアメリカも同じような状態なんですが)昨日はジェネストなどで大騒ぎになっています。
EUには国家予算の3%以上の赤字を出した国は制裁するという規則があります。でも、何年か前にドイツ、フランスなどの大国が3%を上回った時は、頬かむりして、嫌がられたことがあります。
ギリシャはこれを上回っていたことと、数年間に渡ってバランスシートを誤魔化していたことが発覚、EUに大幅な縮小経済を強いられていました。
12%の赤字を3%と偽る、そんなことがどうしてできるのか、新聞、ラジオでも説明がないので、不思議に思っていたのです。

Yoshiさんによると
「ギリシャの財政問題は、何も金融危機以降に始まったわけではなさそうだ。ギリシャ政府は長年にわたって統計をごまかして財政赤字の実際の大きさをEUの本部に隠していたというし、しかもその隠蔽工作にアメリカの金融機関が加担していたというのだ。

たとえば、投資銀行であるゴールドマン・サックスやJPモルガンは、金融デリバティブを使って、ギリシャの国家歳入を一時的に増やすという巧妙な技を提供してきたという。これは、ギリシャ政府に対する事実上のローンなのだが、デリバティブの一種である為替スワップや金利スワップを使うと、その取引を「為替上の取引」や「売り上げ」と扱うことができ、財政のバランスシートの「債務面」に記載する必要はなかったのだという。そのため、外部の人間にはギリシャ政府の財政赤字の実態が見えにくくなっていた。」

これだけ読んでも、どういうことなのか、いまひとつ分からないのですが、要はプライベートの会社が政府にお金を貸して、どうすればその借金が表面に出ないか知恵をつけていた、ということなんでしょう。
ギリシャの借金は今や3000億ドルにのぼるということです。その上、貸し手側は取引の見返りとして、ギリシャ国内の空港発着料、高速道路料金、国営宝くじの収益などを、十数年にわたって差し押さえる契約を結んできたのだそうです。つまり自国の将来も売ってしまった。これでは国民がいくら節約しても借金の返済ができない悲劇的な状態に陥ってしまうかも(いや、すでに陥っているかも)。

その上、売国奴と言われてもいいようなこれ等一連の行為は合法なのだそうです。
ゴールドマン・サックスなどにしてみれば、サプライム・ローンと同じように、債権の転売も可能だから、ババぬき方法で売ってしまってもいいし、そもそもがギリシャがほんとうに破綻するということになれば、EUが手を貸すだろうから、焦げ付く心配は全くない、こんなうまい話はないわけです。

イタリアなども同じことをやっているらしい。
ユーロの価値が下落している裏にはこんな仕組みが潜んでいたのです。

封建時代の日本だって、米相場の売買など行われていて、武家がその権利を売りとばして破綻した例などありますが、まさか近代国家が同じようなことをするのか、とすごいショックでした。

ちなみに国家予算の赤字が目立っているEUの国名のイニシャルをとってPIIGS というんだそうです。ポルトカル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインです。
$北欧からコンニチワ-PIIGS

ギリシャやイタリア以外のこれらの国がどんなことをやっているのか・・・
日本も国の借金がすごいけど(2009年で865兆円、ちょっと桁がちがう))、まさかギリシャみたいな売国行為はやっていないでしょうね。坊ちゃん、鳩山さん、だいじょうぶですか。