いきなり大きな地図でごめんなさい。
適当な大きさ(字が読めるぐらいの)にする方法が分かりません。

$北欧からコンニチワ-民族衣装1

地図を出したのは、これからスヴェンの故郷の民族衣装について書こうと思ったからです。
真ん中にORSA(ウッシャ)とあるのが、スヴェンが生まれて育ったところです。
森がいっぱい。ちょっと昔には熊なんかもうじゃうじゃしていたらしいです。
すぐ左にスキーのヴァーサロッペットで有名なMORA(ムーラ)があります。
この辺はダーラナ地方と呼ばれています。
マルメやキルナの人が聞くと怒るかもしれませんが、ダーラナはスウェーデンのハートといわれ、民謡の宝庫です。
(なんか、私も「おらがダーラナ」になってる!)

熊や民謡については他の機会に譲って、今日は民族衣装について書きます。

$北欧からコンニチワ-民族衣装2
これがウッシャの衣装です。
これは古着です。
3世代ぐらい前の物だと思います。

面白いのはミシンを使っていることです。
ダーラナ地方は伝統性が強く、発展が遅れていました。
それで、民族衣装が生活の中で使われていた期間が長く、他ではとっくに廃れてしまった近代(ミシンの普及があった)まで残っていたのです。
他の地方では、全て手縫いが正当です。

$北欧からコンニチワ-民族衣装3
ウッシャの衣装でもう一つ面白いのは、中世を髣髴させるようなものが残っていることです。
例えばこの被り物。こんな形のは他では見たことがありません。

$北欧からコンニチワ-民族衣装4
そしてこのブラウス。頭からかぶるようになっているのですが、これも他ではほとんど見たことがありません。
写真ではよく見えませんが、これは全部刺繍です。ボーダーを縫い付けてあるのではありません。
気の遠くなるような手仕事。200時間はゆうに懸かるんだそうです。

$北欧からコンニチワ-民族衣装6
私が気に入っているもう一つの詳細。
エプロンの紐に付いている房。
なんとも田舎っぽい生地を裂いたものです。
おとうさんのシャツ、お兄ちゃんのずぼん、おかあさんの前掛け、お姉ちゃんのブラウスなんてのが使われているのでしょう。
子どもの頃母が編んでくれたセーターみたい。
末っ子の私のセーターはお姉ちゃんやお兄ちゃんが着ていたセーターを編みなおしたもので、母が苦労して色合わせして、楽しい模様編みにしてくれて、私はお得意でした。
(何にも知らないで、お薬飲む時、何時も騙されているグルッセみたいだったな)

ウッシャの衣装でもう一つ面白い話があるんですが、長くなるので、明日にします。


 

☆ ☆ ☆

ヘレナ・エークと藤本里子
日本公演
尾道、三次(広島県)、総社(岡山県)、仁摩(島根県)
詳細は銀の道のコンサートをどうぞ。