ゴールデンウィークの車中泊旅行も
2日目(足かけ3日目)の朝を迎えた。
素泊まりだから、朝食の時間帯も寝て
いられて、超楽チン。
のんびり起きて、のんびり身仕度。
のんびり着替えて、のんびり出発。
さて、今日は何処に向かうか?
宿代を精算し、昨日の喫茶店の前を歩いて
駐車場へ向かう。
車に乗り、表通りに出てすぐ
ガソリンスタンドに立ち寄り、給油。
車のボディ-を触ると、結構ザラザラして
いたので洗車もすることに。



セルフ式のスタンドなので、洗車も
乗ったまま。
台風とゲリラ豪雨と爆弾低気圧を
一度にくらったような窓の外。
実は、この様子を動画でも撮影したん
だけど、ダチのテンションが爆上げに
なってしまい、ギャーギャー騒いでる
声が入ってしまったので、残念ながら
載せられません。
苦情は、ダチまでお願いします。
洗車が終わり、ボディ-の拭き上げを
するついでに、タイヤのエアチェックも。
さて。
やるべきことを終わらせたので、
今日は福島県の太平洋側へ。
交通量の多い国道4号線を通らずに
飯坂温泉方面から伊達市を目指す。
飯坂温泉駅前を通る。
有名な温泉地な駅の割には、すごく
小さな佇まいでビックリ。
あ。写真はありません。
各自で検索をお願いします。
駅前広場には『松尾芭蕉』の石像が。
詳しくは知らないけど、おそらく
『おくの細道』関係なんだろうね。
そのまま県道を駆使して、主要国道を
通らずに、伊達市を通る国道115号線
に出た。
あとはこの国道をひたすら行くと、太平洋
に出るはず。
道中に至っては、
広くなったり狭くなったり、
緩やかになったりキツくなったり、
登りになったり下りになったり。
そんな山間部を抜け切る手前で
宮城県との県境を越えた。
宮城県丸森町という町に入ってから
しばらくの間、口を突いて出てくる歌は
というと、
「♪ まるまる、もりもり、みんな食べるよ ♪
♪ つるつる、てかてか、あしたも、はれるかな? ♪」
という、分かりやすい結果に。
丸森町だけにマルモリソング。
実に分かりやすい。
実に単純明快。
実にオヤジギャグ。
そうこうしているうちに、
車は国道6号線に出た。
進路を右に取る。
次第に口数が減るオイラたち。
何故ならば、この辺りも含め、東北の
太平洋沿岸地域は、あの忌まわしい
東日本大震災の被災地なのだ。
そして、これから向かおうとしているのは
地震により事故が起きた東京電力の
福島第一原子力発電所がある地域だ。
オイラは、このブログでも何度か書いた
けど、あの大震災以来、あの辺りにいた
知り合いと連絡が取れていない。
その確認も含めて、相馬市~いわき市を
走ってみることにした。
前回、1人で来た時は原町辺りから先には
行けなかったけど、ずっと通行止めだった
エリアも、国道6号線に限り原発付近も
通れるようになっているので、
このまま東京まで続いている。
まずは、こっち方面に来た時には必ず
立ち寄るラーメン屋さんに、朝食と昼食を
兼ねて行ってみることにした。
宮城県から再び福島県に入り、相馬市へ。
時折、左側に見える太平洋をチラチラ
見ながら進む。
オイラが気にかかっているエリアも、
これから行くラーメン屋さんも、
相馬市よりも原発により近い、
南相馬市にある。
もし営業中なら、赤いネオンが左側に
見えて来るはず。
ほどなくして、相馬市から南相馬市に
入った。
大震災以前は、車の数もかなりの台数が
走っていたんだけど、今はすれ違う車も
まばらで、ほぼ地元の車。
ちょっと心配になる。
「あ!」
ラーメン屋さんの看板が見え、その下には
『営業中』のネオンサインが光っていた。
まずはホッとする。
そして駐車場へ。
以前は、長距離トラックがたくさん
停まっていた駐車場が、昼飯タイムだと
いうのに、ちらほら程度しかいない。
逆に、復興作業なんだろう、ダンプカーが
たくさん停まっていた。
とりあえず店内へ。
「らっしゃいぁせ~!」
店員の掛け声に迎えられ、セルフサービス
の水を汲んでテーブルに着く。
厨房を覗くと、オイラの知っている顔ぶれ
ではない。
一抹の不安がよぎる。
しかし、聞けないよなあ。
以前いた人は? なんて。
とりあえずオイラは、ネギチャーシュー麺
のセットをオーダーした。
ネギチャーシュー麺 + 餃子 + 味付け玉子
+ ライス + キムチ。
コレがセットメニュー。
結構なボリュームである。

ライスとキムチと味玉は、セルフなので
自分たちで取りに行く。
個人的に、ここのライスが大好きで、
ヘタしたら、ラーメンよりも好きかも。
だからいつも、茶碗にギューギューの
パンパンによそってしまう。
1杯目はタダだから、ギューギューの
パンパンに。
お店の人。ゴメンなさい。
でも好きなんです、ここのライス。
ついつい、マンガに出てくるような
ライスのように、思わずてんこ盛りに
してしまう。
それくらい好き。
店の外も中も、置いてあるマンガの種類も
もちろん、ラーメンやライスの味も
以前と何ら変わらないのに、店員さんの
顔ぶれだけが違う。
何か、他のラーメン屋さんに来たみたいで
すげえ違和感。
ダチとそんなことを話ながら食べる。
時間帯が昼飯時ということもあって、
結構混んでいた。
でも、ほとんどがダンプカーの運転手。
きっと彼らは、復興作業の人たち
なんだろうね。
働いていた従業員の顔ぶれが違っていた
のは気になるけど、とりあえずお気に入り
のラーメン屋さんが営業していて
ホッとした。
さて、次はラーメン屋さんより南側の
南相馬市の鹿島地区(旧 鹿島町)に
向かう。
この辺りが、知り合いの家が1番多い。
まずは、知り合いが多く働いている
会社に行ってみた。
会社に近づくと、ゴールデンウィークとは
いえ、平日なので、普通に仕事をして
いる。
とりあえず会社は営業していて一安心。
次に、従業員の駐車場を覗く。
彼らの車はあるか?
まあ、買い換えている可能性もあるけど
一応見てみた。
見覚えのある車も何台かあったけど、
実際問題、分からん。
結局、大した確証もないまま、そこを
後にした。
オイラたちは休みだけど、彼らは
仕事中だしね。
そこを離れて、さらに原発方面へと向かう
と、脇道に見覚えのあるトラックが。
ヤツらの会社のトラックだ。
あのトラックの運転担当は、あの人だ。
会社を辞めてなければ、あの人に
違いない。
けど、あの人じゃないかも知れない。
確証も持てないし、戻るのも何なので
勝手に『ヤツらは無事だった』と
決めつけて、鹿島町を後にした。
だんだん原発エリアに近付くにつれて、
一般車の数も極端に減って来た。
ということは、この先のエリアには
住民がいないことを意味している。
時々すれ違うのは、復興作業のダンプカー
や、福島県警察以外のパトカーだけ。
おそらく、ゴーストタウン化した町の
パトロールで県外から応援に来ているの
だろう。
熊本県警と山形県警と愛媛県警の
パトカーを見たね。
ちなみに、スゲー違和感。
さて、いよいよ原発間近なエリアに。
少し前に来た時には、通り抜けられ
なかった国道6号線を南下する。
確かに国道は通り抜けられるように
なったけど、本当に【通り抜ける】のが
目的の開通だった。
店舗は全て休業、もしくは廃業。
脇道や路地は、すべて鉄柵やバリケードで
遮断されている。つまり、どこにも
寄れず、どこにも曲がれず、ひたすら
いわき市方面を目指すしかない。
その代わり、信号機は全て点滅状態に
なっているので、さしずめ、
『制限速度の低い高速道路』みたいな
感じだろうか。
しばらく行くと、点滅信号ではない
交差点に出た。見ると、左(海側)に
曲がれるようなので、曲がってみた。
そこは、東京電力福島第一原子力発電所の
入口だった。

看板の通りだと、この先1.5kmの所に
あの日の震災で津波を被り、放射能を
ばら蒔いた福島第一原発がある。
とりあえず、行ける所まで行ってみた。
この看板から200mくらい進んだ所に
ゲートバリアがあり、普通の格好をした
ガードマンが、通行証のチェックを
していた。
通行証なんて持ってないオイラたちは
当然、門前払い。Uターンを強いられる。
ま、そりゃそうだよな。
仕方なく、先ほどの看板まで戻り、
空気中の放射線量を測ってみた。

スゲー!!!!
驚異の7.77μsv/h!!!
(7.77 マイクロシーベルト と読む)
しかも777!!!
(スリーセブン と読む)
まったく、ラッキーなんだかアンラッキー
なんだか、よく分からん。
てか、この計測器。ダチのなんだけど、
【誤差 ±20%】とか書いてあるじゃん。
つーことは、この計測器を信用するなら
実際は最大で9.324μsv/h、最小でも
6.216μsv/hの放射線量を計測して
いることになる。
大丈夫か? 福島第一原発。
大丈夫か? 普通の格好のガードマン。
大丈夫か? オイラたち。
そして大丈夫か? このアバウトな計測器。
何となくヤバそうな気がしたので、
早々にそこを立ち去ることにした。
ダチはビビって車から降りなかった。
でも窓は全開。意味ねー。
現在、もっと放射線量の高い原発に
携わって頑張ってる人たちには
改めて頭が下がる思いです。
国道6号線をさらに南下すると、
福島第二原子力発電所の入口があった。
ここも途中までは行けるみたいだったけど
やめておいた。
さらに南下して双葉町に入ると、町が
完全に機能を停止しているのを感じた。
スーパーマーケットも一般個人商店も
コンビニもガソリンスタンドも
会社も住宅も学校も、全てが無人。
国道沿いにある双葉警察署も完全封鎖。

この警察署は、さらに南下した
『道の駅 ならは』を仮庁舎として
稼働していた。
一般営業はしていないけど、トイレと
自販機は一般人も使用可能だった。
さらに南下すると、ようやく町に活気の
色が見えてきた。
地元民もいるし、店も営業している。
少しづつではあるけど、元の町の姿に
戻りつつあるのかな?
ただただ復興を願うばかりです。
道の駅 ならはを出て少し進むと、
海岸沿いに出た。
ほどなくして、いわき市に入った。
2人とも何となく海の幸が食いたくて
辺りをキョロキョロ見ていると、
『道の駅 よつくら港』が目に入った。
すかさず、駐車場へ。
けど、駐車場が結構混んでいた。
てことは、おそらく店内も混んでいるん
だろう。
海の幸をソッコーで諦め、さらに市内へと
向かう。
街の中心部まで来た時、ダチがポツリと
言った。
「温泉、入りたいなぁ」
確かに。
時間的には、そろそろ今夜の寝床を
決めないとならない時間だ。
ダチが助手席で温泉の検索を始めた。
「市内の外れに『極楽湯』ってのがある」
「んじゃ、ソコ行ってみっか」
「でも、その前にマックシェイクが飲みたくなった」
「なんじゃ、そりゃ」
とか何とか言いながら、マクドナルドの
ドライブスルーへ。
この旅の恒例になりつつある、
マクドナルドの飲み物だけの
ドライブスルー利用。
マックシェイクを啜りながら、
極楽湯に向かう。
まだ半分も飲んでいないのに到着した。
結構混んでる感じ。
駐車場が、ほぼ満車だ。
一応、中の様子を覗きに行ってみた。
結構わちゃわちゃしている。
仮眠室もないし、午前1時に強制的に
出されちゃうみたい。(閉館:午前1時)
マックシェイクを啜りながら、改めて
仮眠室のある温泉施設を検索した。
あった。
今いる極楽湯より、さらに南下。
一応福島県だけど、ほぼ茨城県。
いわき湯元や、いわき勿来(なこそ)に
近いエリア。
国道6号線沿いにある
【勿来温泉 関の湯】だ。

いわゆる『健康ランド』のような施設で
丸々24時間利用というわけには
行かないが、土日や休日前は仮眠室が
朝まで利用出来るということで、
ココに決めた。


実は、個人的にはココを知ってはいたんだ
けど、仕事で来た時はいつも素通りして
いたので、中に入るのは今回が初めてだ。
受け付けで入館料を支払うと、
タオルとバスタオル、館内着の入った
トートバッグと、番号(バーコード)の
ついたロッカーキーを渡された。

今後、退館するまで、館内の95%を
このキーナンバー(バーコード)で
支払うことになる。
とりあえず、今着ている服を脱ぎたいので
さっそくロッカールームと風呂場のある
3階へ、エレベーターでレッツゴー!
・・・と言いたいけど、ここから先は
プライバシーなんちゃらとか、
個人情報保護なんちゃらとかの関係で
毎度おなじみの撮影禁止モードなので
施設の画像は【関の湯 ホームページ】を
ご覧ください。
太平洋健康センター 勿来温泉 関の湯
↑
クリック
基本的に浴室はもちろん、館内では
あまり撮影がよろしくないようで・・・。
おまけにゴールデンウィークのど真ん中。
どこにカメラを向けても、誰かしらが
写り込んでしまう。
てことで、館内施設の画像は、関の湯の
ホームページでご確認ください。
お風呂場、洗い場を除くと、普通の大風呂
やサウナはもちろん、薬湯、露天風呂、
ジェットバス、水風呂、打たせ湯、
マッサージバス、スチームサウナ、
等々。
それらを2時間ほど堪能して風呂から
あがり、定番の牛乳を飲む。
腕に着けたバーコードを販売機にかざすと
商品が購入出来る。
いわゆる『キャッシュレス』だ。
館内の販売機のほとんどが、この方式だ。
キャッシュレスだから、
ついつい買っちゃうね。
湯上がりの後は、腹ごしらえ。
何軒かあるレストランを見て回る。
結局、一番長居出来そうな店にした。
メニューを見ると、食事もさながら、
つまみ系が多い。
まずは飲み物。
オイラはノンアルコールビール。
ダチはレモンハイ。

つまみは、

だし巻き玉子。

揚げだし豆腐。

タコの唐揚げ。
とりあえず、コレで乾杯!
料理を運んできたおばちゃんは、
腕に着けたナンバーを控えて行った。
ここもキャッシュレス。
このレストランを出る時には支払いが
ないので、ついつい注文し過ぎそうで
ちょっと心配。
多少の疲れと風呂上がり。
飯も美味いし飲み物も美味い。
店の雰囲気も客層も悪くない。
ダチとの会話も弾み、
長い夜になりそうだ。
その⑥につづく
(。・ω・。)ゞ