埼玉県と山梨県を繋ぐ唯一の国道である国道140号線。
しかしその県境は1998年に雁坂トンネルが開通するまで車両での通行は出来ず、開かずの国道と言われ、峠を越える登山道が国道に指定されていた。
そんな歴史のある雁坂峠だが、ググってみると、意外と自転車で越えた記録が沢山出てくる。
しかも山梨県側のトンネル入口に車を停めての最短ルートなら一日で越える事も可能なようだ。
でも単独行だと難しい。
トンネルを越える公共交通機関は無い。
休日の2日間を使って自宅から輪行プランを練り、ルート上にある樺小屋(無人避難小屋)を利用する計画を立てた。
かっちげのmy Pick
2020年11月7日(土)
am3:45
起床。
am4:33
JR蒲田駅から横浜方面の電車に乗る。(ここまでは予定通り。)
ここから最も早く目的地に着く選択肢は二つ。
川崎駅からJR南武線で立川駅まで行って中央線に乗り換えるか、東神奈川駅からJR横浜線で八王子駅から中央線に乗り換えるか。
どちらで行っても到着時刻は同じ。
この日はなんとなく後者の東神奈川駅乗り換えを選んだ。
しかし、この選択が一日の明暗を分けたのかもしれない。
川崎駅を発って、しばらくすると車内アナウンス
「緊急停車します!」
その直後に電車は急制動!
そして停止。
「踏切内に人が立ち入ってるとの情報があり、ただいま確認中ですので、しばらくお待ちください!」
そして沈黙の後、約30分後にやっと電車は動き出したが、当然乗ろうとしていた電車には乗り継げなくなった。
am7:50
塩山駅着。
慌てて改札を抜けたら、なんだか以前大弛峠から下ってきた時とは景色が違うような気がしたのだがそのまま、急いで愛車を組み立てた。
am8:13
撮影機材のセットアップも済ませスタート。
しかし、走りはじめてすぐに道路標識を見て気が付いた。
Σ(゚д゚lll)ガーン
反対側の改札から出てしまったようだ。(;^ω^)
ここでまたもやタイムロス!
南口から北口に回って、仕切り直し!
駅近のコンビニで今夜の食材を購入してフルーツライン(東山東部広域農道)に入る。
スタート地点からひたすら上って標高を稼ぐ。
塩山駅の標高は約330m
そして雁坂峠は2,082m
下り坂があったら困るのだ!(笑)
背中に10kgのザックを背負っているので、いつも以上に脚温存を心がけてペダルを回す。
am10:32
スタートから約18km 広瀬ダムの堤体が見えてきた。
ダム湖(広瀬湖)沿いに進む。
正面に見えるのは甲武信ヶ岳か?
すると、その右側の鞍部が雁坂峠なのか?
am11:00
塩山駅から約20㎞。国道を右にそれて、林道(旧道?)に入る。
am11:05
ゲートを過ぎて、少し進むと、林道は道の駅みとみへと続く登山道に合流する。
ここから林道は終点まで登山道を兼ねる。
林道を進むと雁坂トンネル料金所ゲートが見えてくる。
さらに林道は国道と平行して進む。
am11:17
雁坂トンネル入口が見える。
ここまではほぼ乗車可能だったのだが、いつもより重い背中の荷物と急斜面は脚力を着々と奪っていたようだ。
林道に入ってから何となく脚に違和感を感じていたのだが、、、、
なんかやな予感!
そしてそれはペダリング中に突然やってきた!
「うわ!攣った!」
両ふくらはぎと両太ももが一気に痙攣!
もう倒れるしかない。
幸い地面は枯葉の絨毯。
しばらく悶絶!
長い人生の中でこんな事は初めて。
というか自転車で足が攣る事事態ほとんど無かったのだが、、、
ここまで糖分、塩分は補給しながら来たのだが、その他の何か?が足りなかったのか?
それとも日頃の鍛錬が足りないだけなのか?
寄る年波ってやつか!?
お守り代わりに長距離走る時はいつも携帯していた痙攣止めの漢方薬の出番がやっと来た。
飲んで足の回復を待つ。
この薬、たしか数年前に友人から頂いた物だ。
感謝!
5分程その場で休んでいたら、落ち着いてきた。
また来そうな気配は残っているが、なんとか再び愛車にまたがる。
よし!行ける!
am12:03
沓切沢橋にやっと?到着。
林道入口からの約3.5kmで一時間も費やしてしまった。(+_+)
橋を渡ると林道終点。
脚は攣ったが、ここまでの経過時間はまだ予定通り。
電車に閉じ込められなければ余裕もあったはずなのだが、、、
まだ、このまま予定のタイムで進んで行く事ができれば明るいうちに小屋に着ける、、、、、
はず。
しかし序盤で早くも精神的余裕が無くなって焦ってる俺!
この先峠まで、もう乗れるところはほとんど見込めない。
押し&担ぎがメインになる。
さあ、どうする?
落ち着け!俺!