雑談: ブックオフ洋楽500円コーナーの話 | 勝手にシドバレット(1985-1995のロック、etc.)

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ロックを中心とした昔話、新しいアフロ・ポップ、クラシックやジャズやアイドルのことなどを書きます。

 今日はいつにも増して内容のない雑談を2題。
 
 HKT48の九州全県ホールツアーがスタートして、初日の大分公演が昼の部、夜の部と全国の映画館で中継された。 私はコチラに劇場公演レポを書いたようにHKTの中年ファンで、今回も大阪ステーションシネマまで昼の部のライヴ・ヴューイングに行ってきた。 映画館は満員で、サイリウムを振る人の姿もあった。
 
 彼女たちにとって初の本格的なツアーの初日、1曲めに選ばれたのは、なんとモーニング娘。の「ザ☆ピ~ス!」のカヴァーだった!
 
 誰にも予想できないというか、こんなの予想した人はさすがにおらんだろう。 たとえて言えば、ザ・フーのライヴを観に行ったら1曲めが「ブラウン・シュガー」だったようなものだ。
 
 当然、こういうことを企てるのは指原莉乃以外にありえない。 やりやがったな、と嬉しくなった。 指原がもともと重度のハロヲタで、服にメンバーの写真を貼りつけて大分から電車に乗ってイベントに通うような子だったというのも有名な話。
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(↑かつてバンジー飛べなかった指原もブランコで降りてくるオープニング。衣装はモー娘。のセイラーを再現)
  
 今回の選曲について、モー娘。のファンのかたにはいろいろ言いたいこともあるだろうけれど、『さしこのくせに』でAKBグループに興味を持った者としては感無量だ。 ビートルズが「ロックンロール・ミュージック」のカヴァーでコンサートの幕を開けた事実と似ているか。
 HKTの「ザ☆ピース!」、つくづく大分で体験したかった。
(それにしても、推しメンの渕上舞がソロで歌ったとき、緊張のせいか表情に十代の頃の宮崎あおいのような凄みがあった)
 
 さて、ブックオフ洋楽500円コーナーの話。
 10年くらい前までは、この洋楽500円棚は、旬を過ぎて役目を終えたCDの集まる終着の岸辺のもの悲しさが溢れていた。 スキャットマン・ジョンやM.C.ハマー、それにマライア・キャリーの「エモー
ションズ」などの同じタイトルがズラリと背表紙をそろえて並んでいて、遠目にもそれと判別できるほどだった。

 それが5年ほど前からだろうか、以前なら通常価格の棚にあったベテラン・ミュージシャンのアルバムが少しずつ増えだした。 それも最初はストーンズの『ブリッジズ・トゥ・バビロン』やエアロスミスの『アルマゲドン』主題歌などだったが、いつのまにかエアロでも『ロックス』や『ライヴ・ブートレッグ』などの傑作、それにレディオヘッドの『KID A』やベックの『オディレイ』などがちらほら混じるようになり、あっというまにロック名盤率が高くなったと思う。
 
 ブックオフはここ数年で半額セールの機会が多くなったようで、その都度この500円棚をながめると、セックス・ピストルズのファーストはあるわ、エルヴィス・コステロはあるわ、60年代のボブ・ディランもあるわ、キンクスはあるわ、トラフィックはあるわ、グレイトフル・デッドはあるわ、デヴィッド・ボウイの黄金期は揃ってるわ、自分がこれから昔のロックを聴いてみようという若者なら、宝の山のような観さえあるだろう。
 しかもそれが半額デーなら250円で買えるのだ。 これは関西、とくに京都や大阪の例なので、東京はもっとすごいことになっているはず。
 
 その大半はリマスターやデラックス版などが出て市場価値が低くなった80年代~90年代のプレスだが、とりあえず音は聴けるわけだから、若い人は四の五の言わずにじゃんじゃん利用したらいいと思う。
 2500円で5枚。 半額だと10枚ですよ。 なんだかバカバカしくもなってくるが、私も今までちゃんと聴いてこなかったJ.J.ケイルのアルバムをこのコーナーでそろえて、「あ、こりゃ若い頃に聴いてもよくわからんかっただろうな」と自分に中年力がついたことを喜んだりしている。
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(J.J. ケイル。 もう、ほんとに、イヤんなるくらい、いい。ギターも歌も。)
 
 
 それと、クラシック。
 通のかたはまずこんな棚を物色したりしないんだろうが、入門者にはどんな作曲家がいてどんな楽曲があるのかを知る参考にはなる(YouTubeでクラシック視聴は落ち着かない)。
 フランクの「交響曲ニ短調」なども、言っちゃあ悪いがドイツ・グラモフォンを500円で入手したし、そこでカルロ・マリア・ジュリーニという指揮者を知り、新品で彼の指揮した盤をあれこれ探した。 おかげでジュリーニは私が最初に指揮を意識して聴いたマエストロになったし、彼の盤がブルックナーの交響曲にハマるきっかけにもなった。
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(ブルックナー、畢生の「交響曲第9番」。ジュリーニ指揮。ジャンルを問わず音楽を愛する人にお薦めです)
 
 ちなみに、ブルックナーの交響曲も、シューリヒトやヴァントなどの名指揮者で、4番以降だったら500円コーナーでそろうのだけれど、ある時点からは襟を正してというか、新品で求めるようになった。 
 クラシックに詳しいかたにしてみれば、こんな私は、ロックなら『マシン・ヘッド』や『ホテル・カリフォルニア』、ジャズなら『クール・ストラッティン』や『モーニン』あたりに目を輝かせている初心者なのだろうが、それでも初心者なりの敬意は持っていたい(あ、もちろん『マシン・ヘッド』などなどは素晴らしい音楽ですよ)。
 
 500円コーナーとはべつに、AKB関連のシングルを探すのにもけっこうブックオフを重宝している。 握手券や投票券、生写真が目当てでなければ、通常盤、劇場盤と、ほしい曲のCDは安く手に入る。 博多ではHKTで持っていなかったタイプの盤が一気にそろった。
 マニアの大量買いがなにかと取沙汰される彼女たちのシングルではあるが、それが中古市場に出てから買うファンも多くいるはずだ。 だから、ファンの実数が大量買いで膨らんで見えても、ほかにファン層がないとは一概には言えないんじゃないだろうか。
 
 といったあたりで、雑談終わり。 次回は、私の大好きな男性シンガーのアルバムのことを書こうかなと予告。  画像をぼかしてみましたが、髪型でわかりますね。
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