最近、色んなバカバカしい(とは言っても政権にとっては致命的な)ニュースが世間を賑わせておりますが、基本的に現在の国内国外の政治情勢を考えるうえで、一番集中して考えているのがこの問題です。
やはり、きっかけは中野剛志さんのコチラのコラムや、みぬささんのブログ記事なのですが・・・
『米国の関税戦略に「日本封じ込め」の意図あり トランプに対抗し、再び「富国強兵」を目指せ』
やはり、ネット上にも再度日本が軍事的な役割を積極的に担っていくべきではないか?という議論が浮上しています。ただ、一つ間違えば戦争が起こりかねない安全保障の問題に関して、性急な結論を出すのは如何か?という問題もあり、今回は日本の軍事力強化論に対してアレコレツッコミを入れていきたいと思います。
まず、第一に分かりやすいところからツッコミを入れていくとこちらの田母神氏のツイート・・・
田母神俊雄@toshio_tamogami
我が国は中国の軍事費の透明性を高めよとか北朝鮮の非核化を進めるとかの議論はあるが安保論議はそこで思考停止になる。中国が軍拡をしているのだから我が国も負けずにやればよい、北が核武装をしたのだから我が国も核武装を追求すればよいとかの議論にはならない。安保についてもっとまじめに考えろ
2018年04月22日 23:02
軍拡に反対する議論を思考停止であると言い切っているのですが、私から言わせれば、「憲法9条があれば日本は平和」という(もっとも、現在もそんな主張をしている人がいるのか知りませんが・・・)お花畑左翼的な思考停止も、「軍拡すれば強い日本が取り戻せて万事オッケー☆⌒d(´∀`)ノ」な自己愛マッチョイズム右翼的な思考停止も同じくらい馬鹿に見えるんですね。
まず、先のツイートにツッコミを入れていくと、「中国が軍拡をしているから日本も負けずにやろう!!」と日本側がやる気を出したところで、結局中国も「日本が軍拡してるから」という理由で更なる軍拡を目指します。この点に関していくつか補足を加えると、中国は軍事費の対GDP比は近年おおよそ横ばいです・・・
となると、現実には中国は軍拡を積極的に推し進めているというより、GDPの成長に合わせて軍事費予算も自然と拡大してると解釈するのが正確なところでしょう。でもって、日本は全く経済成長していないために、軍事費も横ばいで、この経済成長率の圧倒的な差のために、軍事費の絶対額だけを見れば、「中国がすごい勢いで軍拡していてけしからん!!日本も対抗しろ!!」となるのですが、現実には日本は自国の間違った経済政策のために勝手に20年間自爆し続けただけという笑えないオチです。
で、このような現実的な認識に立ったうえで、なぜ日本も軍拡によって中国に対抗しようとするのがバカであるかといえば、中国は現在対GDP比で2%程度の軍事費なので、アメリカが対GDP比3%程度の軍事予算を確保していることや中国が現在需要不足のデフレに陥りそうな状況になっていること、軍拡をしようと思えば、民主的な合意形成無しに政治的な決定が下せるという状況を考えれば、中国には未だ十分に軍事予算を拡張する余地が残っていると考えられます。
さらに決定的なのが、現在も中国の経済は成長し続けており、一方で、日本は全く経済成長していないという点です。
でもって、このトレンドが2040年にまで続くとどうなるかというと・・・
えー、悲しくなってきますが、コレが現実です、もちろん、中国がこのまま2040年まで順調に成長するとは思えないですが、一方で日本が2040年まで全く成長しないという可能性が十分にあるワケで、このような現実を考えるなら、「日本も中国に負けずに頑張れ!!気合いだ!!根性だ―!!えいえいおー!!」とやってみたところで言うだけ虚しいというかほとんど悪いジョークか何かとしか思えないワケです。中国が軍拡している状況で、日本もそれに対抗して軍拡すれば二国間で軍拡競争になることは必至ですが、残念ながら最終的にどちらが競り負けるかという結果は火を見るより明らかです。
かの田中角栄は「福祉の予算は天から降ってこない」と言ったそうですが、軍事費だって全く同じで天から降ってはきません。さらに、日本はGDPの1%枠を撤廃するために民主的な合意形成が必要なのですが、果たして現在の高齢者だらけの日本で、本来年金や介護福祉に充てるハズだった予算を削って軍事費に使うという選択を多数派の国民に納得させることが出来るのでしょうか?私には、ほとんど神業のように思えます。
田母神氏はツイートの最後にキメ台詞のように「安保についてもっとまじめに考えろ」と書いているのですが、「そりゃあコッチのセリフだ!!」と言いたい気分で、上記のような問題を全てクリアーして中国に負けないレベルで軍事力を強化していくしていくなどというのは、全くの空想上の夢物語であって、そりゃあもう、「講演会で稼いだ金やら選挙のための気寄付金やらを使ってせっせと愛人に貢いだり、韓国パブで豪遊したり、選挙支援者に金バラまいて逮捕されてるような馬鹿に言われたくないよ!!」てな具合です・・・( ̄▽ ̄;)
今後は、シリーズとして国内の軍拡論に対して懐疑的な目線からアレコレツッコミを入れていこうと思うのですが、とりあえず第一回は手始めとして最も分かりやすい田母神氏のような「中国に対抗して日本も軍事費を増やすべきだ!!」論について突っ込んでみました。
最後に、今回の論点をまとめるとこうです。
① 中国が軍拡してるのは、急激な軍国主義化に伴うものではなく、単に高い経済成長率に合わせて相応に軍事費を拡大してるだけ
② 中国が急激に軍拡しているように思えるのは、中国が急激に経済成長してる一方で、日本が全く経済成長していないから、二国間の圧倒的な経済成長の差のために相対的に中国が急激に軍事拡張してるように見える
③ 現在の国内の政治的社会的状況や年齢別の人口の構成比から軍事費拡大の政治的合意形成は極めて困難
④ 田母神俊雄元空幕長は韓国パブがお好き
↓先日の放送のアーカイブ動画です・・・・
・林文科省が通うマニアックなお店
・杉田と長尾はホンマにクズ
・軍拡競争は中国に勝てない
・トランプ「安倍の前で習近平を褒めておくか」
他
↓応援よろしくお願いします(σ≧∀≦)σイェァ・・・・・----☆★
↓新しい動画投稿しました!!