今日午後4時から首相官邸で安倍総理大臣と面会いたしました。ちょうど私から所用のご報告を終えたころに、総理が「あっ、会見だ」と、点けっぱなしのテレビ画面の方を向き、リモコンを手に取り音量を上げられました。トランプ大統領とポンペオ国務長官の記者会見がまさに始まったところでした。安倍総理は取り立てて驚くわけでもなく、意外な表情でもなく、淡々と注意深く画面に見入っておられました。


二回目の米朝首脳会談の決裂を受け、私自身は、北朝鮮の核放棄について低い水準で妥協するよりもかえって良かったと考えています。実際には米朝間でかなり埋めがたい意見の隔たりがあったのでしょう。今後の交渉の見通しも、国務長官は「optimistic(楽観的だ)」と繰り返していましたが、現実的には私は極めて厳しいものになると推測しています。トランプ氏一流の“deal(取り引き、交渉)術”に金正恩委員長が土壇場でしてやられた格好です。


NHKニュースで総理面会直後のぶら下がり取材が報じられました。