早朝の北朝鮮による中距離弾道ミサイルの発射は、彼らの最大の「標的」が日本にほかならないことを、改めて明確に示しました。

実は、北朝鮮も中国も中距離弾道ミサイルを数百発づつ保有していますが、米ソ『中距離ミサイル(INF)全廃条約』により米国は、現在、一発の中距離弾道ミサイルも保有していません。もちろん日本の自衛隊にもありません。
インドとパキスタン、イスラエルとイランといった世界の緊張地域は、どこも双方がだいたい同じ数の中距離弾道ミサイルを持ち、互いに抑止し合う関係を作り上げています。翻って、朝鮮半島を含む極東地域だけでは、一方に極めて偏った戦力配置になっています。

日本を取り巻く安全保障環境がこれまでとは決定的に異なる“位相”に移った現実を私たちは直視するべきです。そのうえで、日本の平和と繁栄を守るには、自衛隊による中距離弾道ミサイルや巡航ミサイルの保有を真剣に検討する時期に来たと考えます。さらに、『全国瞬時警報システム(Jアラート)』の機能を速やかに拡充する必要があります。具体的には、屋外スピーカーの設置を進める地方自治体への支援やJアラートを起動した避難訓練を全国一斉に実施することなどです。

ただ、さまざまな対策を講じる時間は、私たちにもうあまり残されていないのかもしれません。この国とふるさとの平和を断固守り抜くため、自民党総裁外交特別補佐として、これからもしっかりと汗をかきます。
動画は、ミサイルが初めて上空を通過した北海道の今夕ニュースです。現場の緊張感がよくわかると思います。




日米首脳電話会談 安倍首相「圧力強化で一致」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20170829/k10011117131000.html