第66期の司法修習生考試結果と集合修習成績を分析すると、法科大学院修了生と比べ司法試験予備試験合格者の方がほぼ全ての科目で評価が高いことが分かります。

 考試では民事裁判、刑事裁判、検察、民事弁護の各科目で予備試験出身者の方が法科大学院出身者よりも成績「優」を得た者の割合が高く、集合修習では民事裁判、刑事裁判、検察、民事弁護、刑事弁護の全科目で予備試験出身者の方が「優」を多く得ています。

 この結果から、両者の学力の格差は司法研修所を終える段階でも解消できないことが明らかになりました。二年間~三年間、多額の教育費と税金を費やす法科大学院出身者の方が、自力で勉学に励む予備試験合格者よりも低い成績が多い、この一事をもってしても、法科大学院における教育が機能していない実態がよく分かります。