今回の内閣不信任決議案をめぐる騒動で明らかになったことは、結局、菅直人いう人は総理大臣の椅子にしがみつきたいだけ、己の権力の延命を図りたいだけの政治家だったということ。実に見苦しく、あさましい結末でした。

 いったい、民主党は日本の総理大臣の職を何と心得ているのでしょうか。国民は三文小説のような筋書きに呆れかえっていますし、諸外国は既に退陣表明をした菅政権をまともに相手しないことは火を見るより明らかです。この政権は以前から“死に体”でしたが、これで一層“死に体”になりました。今日から菅総理と民主党のメルトダウンが始まったということです。

 菅さんの挨拶で気になったのは、震災復興や原発事故対応に「一定のメドをつけてから」という部分です。震災に「一定のメド」なんてありません。これほど被災者を見下した発言はないと私は憤りを持ちました。こんな発想しか持てない人に、復興対策もそのための補正予算案編成も行う資格はないと考えます。

 だいたい、この権力の空白期間に、新たな国家的な危機がもし生じたら、いまの政府はどうするのでしょうか。辞め行く総理が率いる内閣が万全の危機管理など到底できません。

 なにからなにまで意味不明の採決でした。