さきごろ、広島市内のホテルで河井克行を育てる会と自由民主党広島県第三選挙区支部の「合同新年交歓会」を開き、大勢の皆様にご来場いただきました。以下に当日の私の挨拶を書きます。


 あらためまして、明けましておめでとうございます。本年が皆様にとり、そして日本という国にとって、素晴らしい年になりますように願っております。まずは国会開会中の忙しい中を応援に駆け付けていただいた菅義偉・元総務大臣、それに村上光雄・JA広島県中央会会長をはじめとする地元ご来賓の皆様、そしてなによりも、経済環境が厳しい折に会費を払って激励にお越しいただいた皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。そして、間近に迫った統一地方選挙に挑戦する党公認/推薦の皆様にお力を貸していただきますよう、私からもお願いいたします。

 さて、いま地元を歩く中で聞こえてくるのが、「このままでは日本は沈没する。子や孫が大きくなったときにいったいこの国はどうなっているのか」という声です。中国からバカにされ、ロシアからもバカにされ、北朝鮮からは相手にされず、米国からは信頼されない。外交・内政の違いなく、いまの民主党政権の運営全般と政策そのものに対する国民の期待は消えてなくなりました。

 一方で、自民党のごりごりの支持層から「元の古い自民党政権には戻りたくない」という声が上がっていることに私は強い危機感を抱いています。農業に携わり、70歳代で、農村部に住み、しかも長年自民党の支部役員を務めている方々ですら、そういった考えを持っているわけですから、標準的な国民の意識はまだ自民党を許してくれていない、と受け止めるべきだと考えます。

 国民の政治への根深い不信、その原因は、「政治の停滞」と「政治の貧困」にあると私は考えます。政権交代から18か月が経ちましたが、日本の国力は衰えるばかりです。民主党の政策は思いつきばかり。子ども手当を例に考えましょう。実際に個々の家庭でどのような使い方をされて、どのような政策効果が上がっているのか、まったく明らかにされていません。政策の立案と実施ばかりに夢中になり、その後の検証や悪い点を見直す作業がない、つまり行政活動を監視する取り組みが制度として整っていないから、子ども手当のような世紀の愚策が行われてしまうのです。実はこの点、自民党政権時代もまったく同じ問題を抱えていたのですが。

 民主党も自民党も国民の信頼を失うか、信頼を勝ち得ることができないいまの政治状況で、志ある中堅・若手国会議員が日本を変えていく第一歩を始めないといけないと考えます。国民は前に向かって進んでいく政治を求めているのであって、お互いのあら探しばかり行う政治を求めているのではありません。対立することばかりの政党に嫌気がさしている国民は多いのではないでしょうか。私は国民から本当に信頼される政権を樹立したいのです。通常国会は始まりましたが、小沢問題をはじめとする「政治とカネ」の追及ばかりでは国民からそっぽを向かれてしまいます。新しい政治を若い世代が作っていかなければこの国は立ち行かない。これから始まる統一地方選挙、そして衆議院の解散総選挙を経て、「国は強く、生活は豊かに」を実現する強い政治をつくります!

 私が今年の政治決戦で目指しているものは「平成の保守合同」です。1955年に自由党と民主党が合同し、自民党が誕生し、その後強い安定政権が続くことにより、奇跡といわれた高度経済成長を実現しました。「55年体制」からくしくも55年が経った今年、新たな「(20)11年体制」を作り上げていきたい、仲間とともに実現したいのです。そのためには、いまの自民党だけでなく、同じ保守の価値観を共有できる他の政党、中でも中堅・若手議員の皆さんと手を結んでいきます。加えて、愛知・名古屋・大阪といった元気のある首長がつくった地域政党とも積極的に連携を深めていきたいのです。なぜなら彼らの政治思想はまぎれもなく保守だからです。昨年10月に民主党の原口一博・前総務大臣や国民新党の下地幹郎幹事長、みんなの党、無所属など当選五回以下の議員で結成した「国家の主権と国益を守るために行動する議員連盟」、そして近いうちに初会合を自民党や公明党の中堅議員などに呼びかけている「大村ひであき・愛知県知事を応援する勉強会」などを通じて、党派を超えた信頼関係を醸成していきたいと考えます。

 今年は私が政治家になってちょうど20年の節目の年ですし、私ごとですが結婚して10年でもあります。山あり、谷あり、至らぬ私を20年にわたりひとすじに応援してきていただいた皆様から「苦しかったけれど、河井克行を信じてきてよかった」と言っていただけるように、この身を賭して、強い日本の政治をつくってまいります。本年んを通じてのご指導とご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。