ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ | カツヤハダオカ映画ブログ
ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ
(Weiner) 2016年 米
 ★★★★★☆☆☆☆☆ 5点
 物事を破壊する無限の才能。

スタッフキャスト
 監督/製作/脚本/撮影:ジョシュ・クリーグマン
 監督/製作/脚本エリース・スタインバーグ
 脚本:イーライ・デプレ
 音楽:ジェフ・ビール、編集:エリ・B・デプレス
 出演:アンソニー・ウィーナー、フーマ・アベディン
   ヒラリー・クリントン、ドナルド・トランプ
   ビル・クリントン、シドニー・レザー、バラク・オバマ

感想
 松江監督のこの映画に寄せた
「自己愛が強すぎる上に隙だらけ。」
 というコメントがこの映画を上手く捉えてて良い!
 隙だらけで広報の女性も大忙し!

 アメリカ大統領選で優勢だったヒラリー・クリントン。
 彼女の人気を失速させた私用メール問題は、
 FBIがアンソニー・ウィーナー元下院議院議員の
 捜査を行う中で浮上したらしく、つまり
 彼がヤラかさなかったらヒラリーが大統領だったのかも!

 彼は若くてハンサムで鋭いトークスキルも持ち、
 奥さんは長年ヒラリーの右腕を務める才色兼備のフーマ。

 理想のカップルと言われ、
 オバマに続く民主党の若手議員だった彼が
 何をヤラかしたかと言うと、
 ツイッターに自らのブリーフ一枚の下半身写真を誤って投稿。

↓問題の写真

 なぜそんな間違いが起きたのかというと、
 彼には女性と性的なメールをやりとりする
 セクスティングという性癖があったのだ!

 そして彼は議員辞職するはめに…。

 しかし彼は立ち上がる!
 二年後のニューヨーク市長選に立候補し、
 支持率はトップに!
 だが、またしても彼のセクスティングが発覚してしまう。
 しかも今度は、カルロス・デンジャーという偽名
 セクスティングを行った事がバレ、
 セクスティングをしていた相手の女性が
 ポルノデビュー
という展開にまでなってしまい、
 彼は二度目のスキャンダルで完全に信用を失った。
 支持率は急降下し、彼の選挙は終わった。
 というのが大まかなストーリー。
↓セクスティング相手でそれを利用してポルノデビューした
 たくましい?女性はこんな感じ!

 カルロス・デンジャーという偽名が絶妙で最高!!
 またしても自分がやらかしたことで
「私には物事を破壊する
 無限の才能があるようだ。」

 と言うシーンも最高!
 ウィーナーがヤラかした後の妻フーマとのシーンの
 いたたまれなさもドキュメンタリーならでは!

 ツイッターの誤ツイートで落選したウィーナー、
 過激なツイッターで当選したトランプ。
 日本では小泉首相誕生辺りから
 選挙が劇場型になったと言われると思うのですが、
 いつでも自分を発信できるSNSの登場で
 その側面がさらに強くなったのでは。
 そのため政治的手腕とは別のところで、
 選挙の勝敗が決まるようになったのではないでしょうか。

 スーパーテューズデー〜正義を売った日〜の
「大統領は戦争を始め、
 嘘をつき国を破綻させられる、
 でもインターンと寝ては行けない」

 という台詞を思い出したりもしました。
 大統領は戦争を始め、嘘をつき国を破綻させられる
 というのは完全にブッシュのことですね笑
 イラクに大量破壊兵器があるとイラク戦を始めたが、
 結局は無かった。そして国を破綻させられるというのは
 当然政権下で起きたリーマンショックをさしている。

 スーパーテューズデー〜正義を売った日〜
 の感想はこんな感じ
 選挙ドキュメンタリーの傑作、
 想田和弘監督の選挙の感想はこんな感じ
 選挙2の感想はこんな感じ

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 この男がヤラかしていなければ、
 トランプ大統領は無かった!?