◇ ちょっといい話の回覧板 | 浪花のコーチング税理士☆食べ歩き編

◇ ちょっといい話の回覧板

 

【本当の友とは】

メルマガ「魂が震える話」より

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幼い頃、両親に捨てられ、施設で育った男の子がいました。


小さい頃から毎日、同じ洋服を着ていたので、「施設の子」などと言われて、いじめ
られていました。


小学校の頃には、同級生の家に遊びに行くと、いつも家の中から、「あの子と遊ん
じゃだめでしょう」と同級生を叱っている親の声が聞こえました。


このような毎日が続いていたので、この男の子はできるだけ人と接しないように生き
ることで、自分を守ることを覚えます。


高校に進学したとき、誰とも仲良くなれなかった男の子はクラスでいじめにあいま
す。


朝、学校に着くと机に「死ね」「貧乏神」「親無し」などの悪口が、数え切れないぐ
らい書かれていました。


その机を見た男の子は、呆然と立ち尽くしていました。


「僕は誰にも迷惑をかけないようにと思って、寂しくても一人で毎日を過ごしてきた
のに・・・。どうしてこんなひどいことをされないといけないんだ・・・」と思っ
て、生きているのが嫌になりました。


そのとき、同じクラスのA君がその机を抱え上げました。


男の子は、机で殴られるのかと思って目を閉じましたが、A君は、「行くよ」と言っ
て、廊下に出ると、そのまま机を工作室に運んでいきました。


男の子は黙って、A君の後をついていきました。


A君は工作室につくと、紙やすりで机の落書きを消し始めました。


そして、「つまんないことに負けるなよ」と一言だけ言うと、黙々と落書きを消して
いきました。


「放課後、もう一回、ここでニスを塗ろう。そうしたら、元通りだ」と話すA君を見
て、男の子は涙が出ました。


数年後、A君が結婚することを知った男の子は、「おめでとう。君がいなかったら今
の僕はいない。恥ずかしくて面と向かっては言えないけど、幸せになって欲しい。そ
してこれからも親友でいて欲しい。今まで本当にありがとう」と伝えました。


この男の子は、自分の味方になってくれる存在がいることに気がつくことで、生き方
が変わったと思います。


A君のように本当に困っている人に対して、周りを恐れずに助けられる勇気が欲しい
ですね。


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大切な人に贈りたい24の物語

中山和義 著

フォレスト出版


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ドイツの画家、版画家である『アルブレヒト・デューラー』氏の描いた「祈りの手」
のエピソードをご紹介いたします。


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いまから500年ほど前、ドイツのニュールンベルグの町に「デューラー」と「ハン
ス」という若者がいました。


2人とも子沢山の貧しい家に生まれ、小さな時から画家になりたいという夢を持って
いました。 


2人は版画を彫る親方の元で見習いとして働いていましたが、毎日忙しいだけで絵の
勉強ができません。


思いきってそこをやめて絵の勉強に専念したいと思いましたが、絵の具やキャンバス
を買うお金もままならないほど貧しく、働かずに勉強できるほど余裕はありませんで
した。


ある時、ハンスがデューラーに1つのことを提案しました。


「このままでは2人とも画家になる夢を捨てなくてはいけない。


でも、僕にいい考えがある。


2人が一緒に勉強はできないので、1人ずつ交代で勉強しよう。


1人が働いてもう1人のためにお金を稼いで助けるんだ。


そして1人の勉強が終わったら今度は、別の1人が勉強できるから、もう1人は働い
てそれを助けるのだ。」


どちらが先に勉強するのか、2人は譲り合いました。


「デューラー、君が先に勉強してほしい。


君の方が僕より絵がうまいから、きっと早く勉強が済むと思う。」


ハンスの言葉に感謝してデューラーは、イタリアのベネチアへ絵の勉強に行きまし
た。


ハンスはお金がたくさん稼げる鉄工所に勤めることになりました。


デューラーは「1日でも早く勉強を終えてハンスと代わりたい」とハンスのことを思
い、寝る時間も惜しんで絵の勉強をしました。


一方残ったハンスはデューラーのために早朝から深夜まで重いハンマーを振り上げ、
今にも倒れそうになるまで働きお金を送りました。


1年、2年と年月は過ぎていきましたが、デューラーの勉強は終わりません。


勉強すればするほど深く勉強したくなるからです。


ハンスは「自分がよいと思うまでしっかり勉強するように」との手紙を書き、デュー
ラーにお金を送り続けました。


数年後ようやくデューラーは、ベネチアでも高い評判を受けるようになったので、故
郷に戻ることにしました。


デューラーは「よし今度はハンスの番だ」と急いでニュールンベルクの町へ帰りまし
た。


2人は再会を手を取り合って喜びました。


ところがデューラーはハンスの手を握りしめたまま呆然としました。


そして、泣きました。


なんとハンスの両手は長い間の力仕事でごつごつになり、絵筆がもてない手に変わっ
てしまっていたのでした。


「僕のためにこんな手になってしまって」と言って、デューラーはただ頭を垂れるば
かりでした。


自分の成功が友達の犠牲の上に成り立っていた。


彼の夢を奪い、僕の夢が叶った。


その罪悪感に襲われる日々を過ごしていたデューラーは、「何か僕に出来ることはな
いだろうか」「少しでも彼に償いをしたい」という気持ちになり、もう一度、ハンス
の家を訪ねました。


ドアを小さくノックしましたが、応答はありません。


でも、確かに人がいる気配がします。


小さな声も部屋の中から聞こえきます。


デューラーは恐る恐るドアを開け、部屋に入りました。


するとハンスが静かに祈りを捧げている姿が目に入りました。


ハンスは歪んでしまった手を合わせ、一心に祈っていたのです。


「デューラーは私のことで傷つき、苦しんでいます。


自分を責めています。


神さま、どうかデューラーがこれ以上苦しむことがありませんように。


そして、私が果たせなかった夢も、彼が叶えてくれますように。


あなたのお守りと祝福が、いつもデューラーと共にありますように」


デューラーはその言葉を聞いて心打たれました。


デューラーの成功を妬み恨んでいるに違いないと思っていたハンスが、妬み恨むどこ
ろか、自分のことより、デューラーのことを一生懸命祈ってくれていたのです。


ハンスの祈りを静かに聞いていたデューラーは、祈りが終わった後、彼に懇願しまし
た。


「お願いだ。君の手を描かせてくれ。


君のこの手で僕は生かされたんだ。


君のこの手の祈りで


僕は生かされているんだ!」


こうして、1508年、友情と感謝の心がこもった「祈りの手」が生まれました。

 

 


■朝早く送られてくる、友人のにしやんからのちょっといい話を回覧板にしてしまいました。次の人に回覧してあげてくださいね。

 

 

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