メールより」
6月9日から16日の一週間は、2019年に香港で逃亡犯条例改正反対デモが最初のピークを迎えた一週間でした。
9日に103万人の大規模デモがあり、11日深夜から12日に再度デモ、集会があったのですが、12日午前、デモ隊と警察が衝突、催涙弾などを発射して、負傷者と逮捕者が出ました。で13日には、この暴力に批判するデモを16日に行おうと呼びかけられたのですが、15日に金鐘のパシフィックプレースの外壁工事足場から逃亡条例反対の遺書を残して梁凌傑が抗議の自殺を行ったことで、市民の怒りが爆発し16日のデモは200万人を超えて、200万+1人(梁凌傑の魂も参加)デモと呼ばれました。
あのとき、なんでみんなデモに参加したのか。希望があったからですね、市民が声を上げれば、政治や社会がよくなる、と信じていた。
本当に、2019年の夏は忘れようとしても忘れられない香港の季節でした。2020年には新型コロナのパンデミックと中国習近平政権による香港弾圧の本格化で、この運動はついえ、今はもうデモどころか、意見を自由に言うことも出来なくなりました。
私にとって、2019年の11月の区議会選挙取材で訪れた香港が自由都市・香港の最後の姿だでした。2024年の6月は、天安門事件35周年、香港逃亡犯条例反対100万人デモ、200万人デモから5周年。
きのうたまたま、トロントに留学中の周庭さんのインスタライブをみて、その元気そうな姿を見てうれしく思うと同時に、この5年を振り返り胸がつまりました。自由も平和も、油断するとすぐに失われてしまう、そういう意識を改めて持ちました。
当然と思っていたものが、ある日気付けば失われている。そういう状況は、中国で今起きていることです。
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