”T.レックス~地下世界のダンディ*” | ウインのワクワク「LIFE」

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記事より】

今では30歳などほんの若造ですけれども、1970年代にはそうではありませんでした。大げさにいえば中年の入口です。もはや反逆の若者ではなく、体制側に取り込まれて、若者の攻撃の対象となる年齢です。「30歳を過ぎたやつを信じるな!」です。

 

そんな背景を踏まえると、マーク・ボランの発言「僕は30歳まで生きられないだろう」の意味合いが分かるでしょう。その不吉な予言通り、ボランは30歳の誕生日を2週間後に控えた1977年9月16日に自動車事故でこの世を去ってしまいました。

 

 

本作品は、伝説になってしまったマーク・ボラン=Tレックスの12枚目のアルバムにして遺作となった「地下世界のダンディ」です。発表されたのは悲劇的な死の半年前です。半年たっていたために英国チャートでは24位とそこそこの成績を記録したにとどまりました。

 

 

英国国内ではかつてのTレックスの輝きを取り戻しつつあった矢先の不幸でした。まだ現役で活躍している同世代のアーティストも多い中、早すぎる死は本当に残念です。マーク・ボランは本当にスターらしいスターでした。最後のアルバムも傑作です。合掌