ナショナリズムの美徳 Part3 ヨラム・ハゾニー著(2021年発行) | ウインのワクワク「LIFE」

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            琴線に触れるものを探して

 

 

気にかかった文章】

 

第1部 ナショナリズムと西洋の自由

 

第2章 ローマ教会と帝国としてのビジョン

キリスト教はその過程で、すべてのネイションに行き渡るパクス・ロマーナ(ローマの平和)という唯一の枠組みを目指したローマ普遍帝国の夢と、ローマ法制定事業を取り入れた。こうしてキリスト教は1000年以上も~バビロニアの帝国が生み出した野望とほぼ同じものに同調したー平和で繁栄する普遍帝国の樹立という野望にに。

 

普遍的キリスト教帝国という観念は、この三十年戦争で決定的な敗北を喫したのだ。

 

第4章 ジョン・ロックとリベラル構造

1941年8月、アメリカが第二次世界大戦に参戦する数ヵ月前、フランクリン・ルーズベルトとウィンストン・チャーチルは、いわゆる大西洋憲章に署名した。これは、西洋の大国の戦後世界の構想の中心をなすものとして~。

 

この重大な節目で、プロテスタント構造は依然として西洋の政治秩序の基盤だった。彼らは、その秩序を転覆しようとするナチスとソビエト連邦を倒すという、大きな困難に直面していた。

 

西洋のリベラル構造は、正当な政治秩序の根底にはたった1つの原則しかないとしている。それは個人の自由だ。

 

大学教育を受けた欧米の政界エリートや知的エリート層は、支持政党にかかわらず、大概このリベラルなパラダイムに閉じこもっている。

 

高学歴の者は、リベラルな構造が世界的に実現するという前提の下で進められているさまざまなプロジェクトのなかで仕事にありつくことができる。