「日本の希望」Part4 西尾幹二(2021年11月発行) | ウインのワクワク「LIFE」

ウインのワクワク「LIFE」

            琴線に触れるものを探して

 

 

気にかかった文章】

 

歴史の古くささからくる中国の優位には理由がない

日本のGDPが下がりだしたのは、橋本龍太郎政権より後、公共投資を毎年二、三兆円ずつ減らし続け、十四年経過したことが主たる原因である。

 

 

東洋史の碩学・岡田英弘氏によると、漢民族を中心とした中国民族史というものの存在は疑わしく、治乱興亡の転変の中で「漢人」の正体などは幻と化している。

 

 

現代のギリシャ国家が壮麗な古代ギリシャ文明と何の関係もないほどみずぼらしいように、現代の中国も古代中華帝国の末裔とはほとんど言い難い。

 

 

中国が五千年の歴史をもつ文明の大国だという、ゆえなき強迫観念を、われわれは捨てよう。

 

 

中国に対する悠然たる優位が見えない日本人

英米人の扇動も目に余るものがあった。~宣教師たちが排日運動には決定的役割を果たした。ことに基督教青年會の活動が目立った。第一次世界大戦中に拡大した日本の支那貿易をつぶすのに、日支離反を策したのである。

 

 

1923年頃から、排日の主役はコミンテルン主導の中国共産党にバトンタッチされた。

 

 

英米人は愚かにも反共より反日を必要と考え、歴史の進歩に逆行した。二十世紀の歴史の暗黒化はここに始まる。

 

 

日本の力は今のところは軍事力ではない。投資や技術の力である。これを政治のカードにする以外に日本に勝ち目はない。言い換えれば、経済が牙を持つことである。日本の経済人がこのことを分かっていない耄碌ぶり~。

 

 

戦後の日本は経済力が国家の格を支えてきた~尖閣はだからこそ、経済のためにも死に物狂いで守らなければいけないのだ。

 

 

「反日」は日本人の心の問題

反日は日本人の心の問題で、外国人の対日感情の問題ではない。反日は日本人の心の中に巣くっている。だから日本人の中にたくさんの反日の徒がいる。一見そうは見えない人々の中に自国を嫌悪し、憎み、国のあり方に静かな自信を持つことでさえためらう人がいる。

 

 

「反日」という言葉は~十年か二十年くらい前までは、少なくとも私には馴染みのない言葉であり、自ら使用したという記憶はない。