記事より】
同作のテーマは“性”であるが、正直にいうとあまりにも描写が生々しくて直視に耐えず、俺は途中で何度もチャンネルを変えてしまった。
といってもそれは性的描写が過激で直接的だったという意味ではない。というより作中に性的シーンは皆無といってよい。
ただ学校という理不尽な場やクラスメートたちの心無い仕打ち、そして少女たちの性に芽生えてしまうことに対する恐怖やジレンマ、揺れる胸の痛み。
そういったものがあまりに赤裸々に、そしてどこまでも丁寧に繊細にまるで1冊の小説のように綴られていて、観ていて胸が強く締めつけられるのだ。
多くの漫画やアニメにおいて単なる欲情の矛先として扱われる“性”。
しかし“性”とはこんなにも神聖で文学的なテーマだったのか、そんなことに今更ながらに気付かされる作品。
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』ぜひDVDでご覧あれ。