- なにが起こっても、「絶対幸せ」でいる法/ヴォイス・・・昨年出版されたロバート・シャインフェルドさんの最新作です。前作の「ビジネスゲーム」から自由になる法が、前々作の「ザ・マネーゲーム」から脱出する法を焼き直したような内容であったため、今回の新作についても一抹の不安があったのですが、それは良い意味で裏切られました。
もちろん彼の主張のベースとなっている概念については、前2作と共通する部分ではあるものの、本書では一般的に受け入れられにくいと思われる論理的(科学的?)な説明を極力排して、淡々と抑えたトーンで事実を伝えることを重視した書き方になっています。
本書も前2作と同様、恐らくはアーノルド・パテント氏の考え方にインスパイアされているものと思われますが、私自身がこの著者の考え方の方がよりしっくりと受け入れられるのは、アーノルド・パテント氏の場合、サポート・グループという活動を実践として重視するのに対して、ロバート・シャインフェルド氏の考え方は実践としても自己完結(この言い方はあまり適切ではないですが)しているところが、概念として首尾一貫していて美しさを感じるところです。
我々人間は、宗教から哲学、そして科学へと自分たちが何者か、何を求めているのかを問うための方法を変化させてきましたが、21世紀の現代において、実はこれらにはそれほど大きな差がある訳ではなく、本質的なところでは一点に繋がっているとさえ言えるということに、多くの人が気づき始めています。
そしてロバート・シャインフェルド氏は私が知る限り、そのことを最も本質的なレベルで理解・認識している人物だと思います。
私自身は本書でいうところの「真実のウィルス」が既に作用し初めていますし、さらに「レッドピル」も飲み込んだはずですが、まだ著者が言うところの第三段階には到達した感じはありません。ただ実際のウィルスがそうであるように、この真実のウィルスについても顕在化するまでの潜伏期間があるので、それがいつどんな形で表れてくるのかワクワクしながら待ちたいと思います。
なにが起こっても、「絶対幸せ」でいる法/ヴォイス
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株式投資のポートフォリオにおける銘柄数に関して、私は5~15銘柄にすべきというフィッシャーの意見に賛同していますし、実際にこの範囲内での運用を続けています。そして現在の所有銘柄数は14銘柄と近年では最も多く、上限に近付いた状態になっています。
昨年は11銘柄でスタートしましたが、途中でMBOによる上場廃止で1銘柄が減り、新たに投資先として加えたのが4銘柄というポートフォリオの増減でした。つまり14銘柄中10銘柄は少なくとも1年以上の保有期間になっている訳ですが、その銘柄と保有期間はポートフォリオに占める割合が大きい順に次の通りです。
サイバー・エージェント・・・約3年
ソフトバンク・・・約1年3ヶ月
GMOインターネット・・・約3年
グリー・・・約3年11ヶ月
ファンコミュニケーションズ・・・約2年9ヶ月
デジタルガレージ・・・約7年6ヶ月
ディー・エヌ・エー・・・約5年2ヶ月
ジョルダン・・・約9年
プロトコーポレーション約8年2ヶ月
ザッパラス・・・約2年9ヶ月
この10銘柄は付き合いが長く、少なくとも四半期毎の決算やIR情報はチェックしていますし、自分の投資先としての愛着もあります。例えばソフトバンクに関しては、今の保有期間はスプリントの買収に絡んで株価が大きく下げたタイミングで購入した時からのものですが、実は13年と5ヶ月前に初めて持ち株会以外で株を購入したのがソフトバンクなので、途中手放していた期間はあるものの常にウォッチし続けていたため、株価が大きく下げたあのタイミングはまさに絶好のチャンスだと判断して購入しました。
またファンコミュニケーションズとザッパラスはほとんど同じ時期である約2年9ヶ月前に購入した訳ですが、この時期はつまり東北の震災が起きた後にほとんどの企業の株価が大きく下げたタイミングです。残念ながらこの時は既にほとんどフルインベストメントの状態で追加投資に回す余力が少なかったため、スクリーニングしてこの2社だけを追加の投資先として決めました。
その後2年近くの間はこの2社のパフォーマンスに大きな起伏はありませんでしたが、一昨年後半あたりからファンコミの業績とそれ以上に株価が大きく上昇し、ついには私自身にとって2005年のサイボウズ以来となる2つ目のテンバガー銘柄となりました。一方のザッパラスはいまだに購入価格を下回った状態であり、同じ時期に同じような条件で選び出して購入した銘柄でも、これほどまでにパフォーマンスに差が出るものだということを改めて実感させられています。
バフェットは最も望ましい保有期間は永遠だと言っていますし、私もそれが理想だと思いますが、何れにしてもバフェット流の投資手法では成果が出るまで少なくとも3~5年はかかることを覚悟しておく忍耐力が必要となります。もちろん長期投資というのは目的でも手段でもなく、結果としてそうなるということでしかありませんが。
昨年は11銘柄でスタートしましたが、途中でMBOによる上場廃止で1銘柄が減り、新たに投資先として加えたのが4銘柄というポートフォリオの増減でした。つまり14銘柄中10銘柄は少なくとも1年以上の保有期間になっている訳ですが、その銘柄と保有期間はポートフォリオに占める割合が大きい順に次の通りです。
サイバー・エージェント・・・約3年
ソフトバンク・・・約1年3ヶ月
GMOインターネット・・・約3年
グリー・・・約3年11ヶ月
ファンコミュニケーションズ・・・約2年9ヶ月
デジタルガレージ・・・約7年6ヶ月
ディー・エヌ・エー・・・約5年2ヶ月
ジョルダン・・・約9年
プロトコーポレーション約8年2ヶ月
ザッパラス・・・約2年9ヶ月
この10銘柄は付き合いが長く、少なくとも四半期毎の決算やIR情報はチェックしていますし、自分の投資先としての愛着もあります。例えばソフトバンクに関しては、今の保有期間はスプリントの買収に絡んで株価が大きく下げたタイミングで購入した時からのものですが、実は13年と5ヶ月前に初めて持ち株会以外で株を購入したのがソフトバンクなので、途中手放していた期間はあるものの常にウォッチし続けていたため、株価が大きく下げたあのタイミングはまさに絶好のチャンスだと判断して購入しました。
またファンコミュニケーションズとザッパラスはほとんど同じ時期である約2年9ヶ月前に購入した訳ですが、この時期はつまり東北の震災が起きた後にほとんどの企業の株価が大きく下げたタイミングです。残念ながらこの時は既にほとんどフルインベストメントの状態で追加投資に回す余力が少なかったため、スクリーニングしてこの2社だけを追加の投資先として決めました。
その後2年近くの間はこの2社のパフォーマンスに大きな起伏はありませんでしたが、一昨年後半あたりからファンコミの業績とそれ以上に株価が大きく上昇し、ついには私自身にとって2005年のサイボウズ以来となる2つ目のテンバガー銘柄となりました。一方のザッパラスはいまだに購入価格を下回った状態であり、同じ時期に同じような条件で選び出して購入した銘柄でも、これほどまでにパフォーマンスに差が出るものだということを改めて実感させられています。
バフェットは最も望ましい保有期間は永遠だと言っていますし、私もそれが理想だと思いますが、何れにしてもバフェット流の投資手法では成果が出るまで少なくとも3~5年はかかることを覚悟しておく忍耐力が必要となります。もちろん長期投資というのは目的でも手段でもなく、結果としてそうなるということでしかありませんが。
昨日の大納会は日経平均が年初来高値を付けて終えました。これは昨年に続いて2年連続ということで、巷ではアベノミクスへの期待の継続や、NISA需要の買いよるものなどの理由づけがされているようです。
この1年で日経平均は56.7%上昇、日経ジャスダック平均は45.3%上昇し、日経平均は90年のバブル崩壊後では最大の上昇率となりました。私のポートフォリオも昨年末から現在まで持ち続けている銘柄の株価の単純平均では127.5%の上昇、そして純資産ベースでは147.4%の上昇と非常に大きな上昇率となりましたが、上昇率でいうと2005年の小泉改革・ウェブベンチャーブーム時の方がより大きな上昇率でした。
もう一つ自分自身の投資結果として少し残念なのは、もし仮に今年一年の間、一切売り買いをせず、昨年末時点のポートフォリオを完全に維持し続けていたとしたら、現在の状況よりもさらに10~20%程度は純資産ベースでの資産が多くなっていたという試算結果がでていることです。
もっとも今年に関して言えば、個人的にまとまったキャッシュが必要だったことや、10%の軽減税率が終わる関係で、ある程度の株式の売却は避けられない状況でありましたし、ポートフォリオ中のいくつかの銘柄は急激に大きく株価が上昇したため、ある程度は売却してポートフォリオ全体としてのバランスを保つ必要があったことから、今年の投資行動については特に大きな間違いはなかったと判断しています。
それにしても昨年来保有し続けている10銘柄のうち、この1年で株価が上昇した銘柄が6、下落した銘柄が4という状況で、この数字だけを見るととてもポートフォリオ全体として大きく上昇したとは思えない訳ですが、下落した銘柄の平均下落率が-13.6%であったのに対して、上昇した銘柄の平均上昇率は221.6%であったため、今年新たに追加した銘柄を含めても、全体として147.4%という大きな上昇率を確保できました。
2004年~2006年にかけての株価上昇時にも実感したことですが、結局のところ投資の成否を分けるのは、けっして勝率(ポートフォリオ中の上昇(勝ち)下落(負け)銘柄の割合)などではなく、大きな成果をもたらす企業を見つけ、安全域のある適切な株価で購入し、売却すべき理由がない限りは所有し続ける、というフィッシャーとグレアムをミックスした投資手法、つまりはバフェット流投資法を如何に忍耐強く続けられるか、ということに尽きると思います。
この1年で日経平均は56.7%上昇、日経ジャスダック平均は45.3%上昇し、日経平均は90年のバブル崩壊後では最大の上昇率となりました。私のポートフォリオも昨年末から現在まで持ち続けている銘柄の株価の単純平均では127.5%の上昇、そして純資産ベースでは147.4%の上昇と非常に大きな上昇率となりましたが、上昇率でいうと2005年の小泉改革・ウェブベンチャーブーム時の方がより大きな上昇率でした。
もう一つ自分自身の投資結果として少し残念なのは、もし仮に今年一年の間、一切売り買いをせず、昨年末時点のポートフォリオを完全に維持し続けていたとしたら、現在の状況よりもさらに10~20%程度は純資産ベースでの資産が多くなっていたという試算結果がでていることです。
もっとも今年に関して言えば、個人的にまとまったキャッシュが必要だったことや、10%の軽減税率が終わる関係で、ある程度の株式の売却は避けられない状況でありましたし、ポートフォリオ中のいくつかの銘柄は急激に大きく株価が上昇したため、ある程度は売却してポートフォリオ全体としてのバランスを保つ必要があったことから、今年の投資行動については特に大きな間違いはなかったと判断しています。
それにしても昨年来保有し続けている10銘柄のうち、この1年で株価が上昇した銘柄が6、下落した銘柄が4という状況で、この数字だけを見るととてもポートフォリオ全体として大きく上昇したとは思えない訳ですが、下落した銘柄の平均下落率が-13.6%であったのに対して、上昇した銘柄の平均上昇率は221.6%であったため、今年新たに追加した銘柄を含めても、全体として147.4%という大きな上昇率を確保できました。
2004年~2006年にかけての株価上昇時にも実感したことですが、結局のところ投資の成否を分けるのは、けっして勝率(ポートフォリオ中の上昇(勝ち)下落(負け)銘柄の割合)などではなく、大きな成果をもたらす企業を見つけ、安全域のある適切な株価で購入し、売却すべき理由がない限りは所有し続ける、というフィッシャーとグレアムをミックスした投資手法、つまりはバフェット流投資法を如何に忍耐強く続けられるか、ということに尽きると思います。
先日ついにツイッターが上場申請を行ったという話題が駆け巡り、日本市場でも関連銘柄とされるデジタルガレージがストップ高をつけました。デジタルガレージは私自身も長年応援している企業なので、この反応は素直にうれしかったです。
ツイッターの上場は巷では来年と噂されていましたが、年内には上場するようで、当分の間はネット界隈や株式市場でもツイッター関係の話題が続くことでしょう。
ところでツイッターの上場申請が今のタイミングになったことと、アベノミクスにより日本経済に明るい兆しが見え始めたことには、少なからぬ関係があるのではないかと考えています。
ソーシャルネット系としてツイッターとよく比較される企業にフェイスブック。こちらは既に昨年上場している訳ですが、株価は上場直後に高値を付けた後、長い間低迷を続け、つい先日ようやくその高値を超えたことが話題になりました。
そしてフェイスブックが上場した昨年5月と言えば、日本ではソーシャルゲーム各社のいわゆる「コンプガチャ」が問題になり、各社の株価が大きく下げるという出来事がありました。
フェイスブックの上場直後の株価低迷と、日本で起こったコンプガチャ・ショックの間に何らかの因果関係があるかは不明ですが、少なくとも私はこの時のソーシャルネットや株式市場という「場」に、何らかの負のエネルギーをお互いが発していたということはあると思っています。
一方今回のツイッターの上場では、実際に上場する時に日本がどのような状態になっているかはまだ予測できませんが、いまのところ日本ではLINEやパズドラなどのソーシャルネット系で世界的な成功を収めている製品があり、国全体としてもアベノミクスや東京オリンピック開催決定など、正のエネルギーがたまっている状況であると言えます。
更にツイッターは、140文字でのつぶやきが英語圏などより日本語の方が相性が良いことや、ツイッターがもともとモバイルでの利用を重視していたことと日本のモバイル環境が発達していたことなどの理由もあってか、利用者に占める日本の割合がフェイスブックに比べると格段に高いということもあります。
私もツイッターを初めて3年以上になりますが、利用頻度はむしろ増える傾向で、今や情報メディアとして最も重要なツールになっていると言っても過言ではありません。
これからもツイッターと、そのツイッターの日本での最大のパートナーであるデジタルガレージの動向には注目しつつ、両社を応援していきたいと思います。
ツイッターの上場は巷では来年と噂されていましたが、年内には上場するようで、当分の間はネット界隈や株式市場でもツイッター関係の話題が続くことでしょう。
ところでツイッターの上場申請が今のタイミングになったことと、アベノミクスにより日本経済に明るい兆しが見え始めたことには、少なからぬ関係があるのではないかと考えています。
ソーシャルネット系としてツイッターとよく比較される企業にフェイスブック。こちらは既に昨年上場している訳ですが、株価は上場直後に高値を付けた後、長い間低迷を続け、つい先日ようやくその高値を超えたことが話題になりました。
そしてフェイスブックが上場した昨年5月と言えば、日本ではソーシャルゲーム各社のいわゆる「コンプガチャ」が問題になり、各社の株価が大きく下げるという出来事がありました。
フェイスブックの上場直後の株価低迷と、日本で起こったコンプガチャ・ショックの間に何らかの因果関係があるかは不明ですが、少なくとも私はこの時のソーシャルネットや株式市場という「場」に、何らかの負のエネルギーをお互いが発していたということはあると思っています。
一方今回のツイッターの上場では、実際に上場する時に日本がどのような状態になっているかはまだ予測できませんが、いまのところ日本ではLINEやパズドラなどのソーシャルネット系で世界的な成功を収めている製品があり、国全体としてもアベノミクスや東京オリンピック開催決定など、正のエネルギーがたまっている状況であると言えます。
更にツイッターは、140文字でのつぶやきが英語圏などより日本語の方が相性が良いことや、ツイッターがもともとモバイルでの利用を重視していたことと日本のモバイル環境が発達していたことなどの理由もあってか、利用者に占める日本の割合がフェイスブックに比べると格段に高いということもあります。
私もツイッターを初めて3年以上になりますが、利用頻度はむしろ増える傾向で、今や情報メディアとして最も重要なツールになっていると言っても過言ではありません。
これからもツイッターと、そのツイッターの日本での最大のパートナーであるデジタルガレージの動向には注目しつつ、両社を応援していきたいと思います。
- 「ビクトール・フランクル 絶望の果てに光がある (ワニ文庫)/ベストセラーズ」という本を読みました。
ビクトール・フランクルと言えば「夜と霧」が有名ですが、私のような臆病者には、強制収容所での過酷な現実が描かれているというこの本を読もうという勇気が湧きません。
今回読んだ本はそのビクトール・フランクルのエッセンスを、著者なりに解釈・解説しているもので、フランクルの主張が解りやすくまとめられていると思います(原作読んでないのであくまで想像ですが)。
私も30代前半~後半にかけて、自己啓発本にはまった時期がありましたが、自己啓発本では「ビジョン」を持つこと、「ポジティブ」でいることを重視しているものが多い中で、フランクルは一見するとそれとは全く逆の主張を展開しています。
ところで先日まとめサイトで「古賀洋吉さんが熱く語る「自分のビジョンを持つこと」について。」というのを見かけて、その内容に非常に感銘を受けました。もし自分が30代以前のころであれば、これを読んだらサラリーマンを辞めて独立でもしていたんじゃないかという位、熱い内容です。
ただ現在の自分にとっては、ビジョンを持つことに重要性も十分に理解できるものの、フランクルが言うように、置かれた状況の中でどういった態度を示すのかという「態度価値」が、重要であるということもまたよく理解できます。
もちろんフランクルも態度価値以外に「創造価値」と「体験価値」の重要性も説いている訳ですから、その意味ではビジョンが必要ないということを言っている訳ではありません。
強いて言うならば、クリエイティブが発揮できる才能や状況にある人は「創造価値」を、それが難しい人は「体験価値」を、そしてその何れも発現できないような状況になってしまったとしても「態度価値」がある、ということになるのでしょう。
この「態度価値」があるからこそ、強制収容所というような最悪の状況下にあって尚、人生の価値が失われる事などない、ということを看破できたのだと思います。
ビクトール・フランクル 絶望の果てに光がある (ワニ文庫)/ベストセラーズ
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