オールショパンプログラム、三年がかりの三回シリーズの二回目。

前半は若いショパンのはつらつとした曲、

後半は祖国ポーランドを思う切ないショパンの思いの詰まった曲、

というイメージだったでしょうか?
曲目は、ワルツop18、ポロネーズ11番、ノクターン9-2、バラード3番、アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ、

後半がポロネーズ1番、幻想即興曲、エチュード二曲(革命・別れの曲)、ノクターン20、バラード1番、

そしてアンコールに協奏曲1番の2楽章をピアノパートだけ、という大胆不敵?!な演奏、私にはお初。前奏曲イ長調に、愛のあいさつ。ほぼ2時間のフルコンサート。もう少し早く終わるかと勝手に思っていたので、電車の時間にちょっと焦ったが、十分に余裕をもって帰宅できました。
(とはいえ、サイン会にはさすがに参加できず、残念!)

ちなみに、大ホールでは京都大学交響楽団の定期演奏会、カリンニコフの交響曲1番って???

さすが変人修行中のオケ。

(「「変人」についてはまたどこかで)

とても興味はありましたが、分身の術は使えないので断念です。

ホールに向かうエントランスの通路にこれまでの演奏家の写真がずらりと並んでいた。
その中に、ありました。

 

お隣は何故か朝比奈隆。

 

京大オケと関係が深い朝比奈さん、今日の演奏会に合わせているのでしょうか?それとも偶々??
そういえば、お二人の共演、モーツァルトを聴いた記憶があります。

さて、今日のピアノはスタインウェイ。これはこれで楽しみ。最近のCFXと聴き比べられるなんて、何という幸せ。
でも感覚的には今日のピアノ、この小ホールにはちょっと元気が良すぎるようにも感じた。
大ホール、響きの少ないホールなら、ちょうどいいかもしれないが、直接音の強いこのホールでは、ぱりぱりした感じで(我ながら伝わらない表現だと思います)、もう少し柔らかい感じでも良いかも。
とはいえ、スタインウェイならではと思われる(というより自分で勝手に思っている)バランスの良さ、貴婦人のような安定感を楽しめた。
こんな表現がいいかどうかわからないが、主張の強いフレンチばかり食べているとオーソドックスな和食も食べたいって感じ?
YAMAHAがフレンチでステインウェイが和食というのも変な例えですが。

刷り込み、慣れの問題かもしれない。
個人的にはスタインウェイも捨てがたい、当然CFXの魅力、メリットも理解できる。
今後、仲道さんがどの様な選択をしていかれるのか?注目。

プログラムの曲目解説の中に妙に多出する「遺作」。挙げてみるとポロネーズ11番、幻想即興曲、ノクターン20番。
調べてみるとなるほど、そういうことなのですねっていう感じ。
一つ勉強になりました。
というものの、違和感は残る。特に演奏する人がこれを意識してプログラミングしているのであれば、違和感がないと思うのだが、ちぐはぐさを感じる。もちろんノクターンのように「遺作」が一般的になっていれば話は違うのですが。
少し前にも同じようなことがあった。
ベートーヴェンの悲愴ソナタ。

仲道さんは今年、これを悲哀の力、との関連付けで弾いて来られている、のに対して、

プログラムの解説が

「「悲愴」というよりは若きベートーヴェンの溌溂とした音楽を聴くことができる」と書かれると・・・・

舞台で仲道さん自身に解説いただいているのが救いであるが、これでは解説どころか聴き手は混乱する。
もちろん1つの曲に対していろんな見方があるのは当然。

ただ、演奏会の解説で演奏者の意図を斟酌しないのはどうなのであろうか?
現実的にはどうすればよいのか、管理するのが良いのかどうなのか?様々難しい点はあるとは思うが。

最後にもう一度演奏に戻るが、アンコールで弾かれた協奏曲1番、このインパクトは大きかった。
もちろん、ところどころ音楽のつながりが変な部分はある。
(オーケストラのパートは無視しているのだから仕方がない)
でも、合わない指揮者やオケに邪魔されずにピュアにピアノを満喫できる、稀有な体験。
この部分、誤解なき様に。一般論としての話であり、「合わない」というのは、聴いている私の好みと合わない、という意味で言っているのであって、決して指揮者やオケの力量のことを言っているわけではありません。
前回、この曲を聴いたのが何時で何処でか、全く思い出せないくらい時間が経っていて、次に聴ける見込みもない、ああ、明日は演奏されるのに聴きに行けない、という状況の私にとっては女神様からのプレゼント。
この曲の美しさ、切なさ、そんなものを裸で感じた。
いつの日か、ソロ用に編曲されて、リサイタル曲目にならないかなあ?
そんなに大きくいじらなくていいように思えるが。(素人の浅はかさであろうか)

おそらく明日は京都から須賀川(福島)に移動しての演奏会、お体には十分お気をお付けになってください。