ベッドから這い出てリビングでお茶を飲みながら丼に入った枝豆を貪っているとテーブルの上に薄い茶封筒が

宛先の筆跡はボールペンで子供の字のようでした

家族宛てなので転校した友達の誰かかなと差出人を確認すると判子で市の文化なんとか…

家族が10歳の頃に学校で書いた20歳の自分へ宛てた未来の手紙でも届いたんだと思いました
奴はまだ20歳ではありませんが

3杯目の丼が空になった頃に奴が学校から帰ってきました

外にいた母に「結果がきた」と聞き模試の結果がきたと勘違いしていた奴はがっかり

私はなんのことかさっぱりです

どうせ落ちたと騒ぎながら封筒を破ると奴は叫びました

「青春大賞だ!!」

そこで漸く私は奴が夏休みに市の文学賞に小説を出した事を思い出しました

狙うは高校生以下対象の青春大賞

何度も何度も書き直し話を変えてやっと書き上げた小説のラスト2行印刷し忘れるなんてミスを犯して気づいた時は出した後

私も文学部の部誌に載せる小説を考えていたので気がたっていて二人で表現方法について大喧嘩しました

まあ奴の才能は私がいうのもなんですが確かなのでいつか中途半端に咲くだろうとは思っていましたが

狂喜する奴に言いました

「お祝いに何か買ってやろうか?」

「マジで!?じゃあ…愛する小平太のパペット!!」

「…………」

小平太パペットとは落乱の作中に出てきたパペットで某お店で商品化されたのを私が見つけて話したら奴は欲しい欲しいと騒いでいました

まあ、あいつ赤ん坊の頃からパペットに対して異常な愛を注いでいましたが


と言うわけで私は奴に大変高価なパペットを市民文学青春大賞受賞記念に買い与える羽目になりました

わかってたさ
あいつが万年筆とか欲しがる奴じゃないって
そもそも父にねだって中学入学時に買ってもらってたし

まあ、おめでとう