グルメハラスメントなる言葉がある。
TBS川田裕美アナは出演番組にて、自身の苦悩を告白したと言う。
「グルメ男子はグルメに詳しいのはわかるが、普段優しい人がグルメのことになると人が変わったかのように"いやいやこの店だったら、このメニューだろ"とか、初めて行ったラーメン屋さんだったら"初めて行ったらまずはオーソドックスなやつからじゃないと駄目だ"とか」
「京味噌ラーメン食べたいなと思っても、食べさせてくれないとか」
「そういう人が先輩だったりしたら、完全にグルハラなんですよ。グルメハラスメントなんですよ!本当に嫌で!」
「寺門ジモンさんも肉の焼き方、完全にグルハラ!」
…と、グルメにこだわりがある男性に嫌気が差していると発言した。
まあ、寺門ジモンはそう言う芸でやっているので、許して頂きたい所だが…。
私自身、食にこだわりはあるし、料理が趣味でもある。
女性宅にお邪魔すると、大体キッチンに立つのは私である。
また、幼少期よりミスター味っ子と美味しんぼを愛読して来たので、一般の方々よりは食に関する知識も造詣もあるかと思っている。
しかし、その知識をひけらかすのは非常に愚かしい事だと言う事も知っている。
食に煩い男ほど面倒な男はいない。
「まだ焼けていない!」
「焼ける音を聞いてるから、静かにしててくれ!」
「早く食べて!今が最高なのに!焼肉が死ぬ!」
…いやいや、熱いし、お腹も一杯だから。
同席者がそんな白けた気持ちでいる事にも気付かず、一人悦に入っているのだ。
相手が見えない独りよがりな者は、料理全体にいきなりレモンを絞ったり、七味唐辛子をぶっ掛けたりするのだろう。
「コレが最高なんだ…」
そんな事を呟いても誰も反応などしない。
「あなたの最高と、私の最高は違うし、それを強要しないで頂きたい。
先ずは自分の分を取り分けて、自分の分だけにレモンを絞れ!」
最高の料理も、グルメハラスメントによる最低の気分で食べては全てが台無しである。
女性にとっては「自分の話を黙って聞いてくれる男との食事」にこそ、価値があると言うモノ。
そこまで分かっている紳士にも関わらず、何故か私と食事に行ってくれる女性は皆無なのだ。
何故だ!?
金なら幾らでも有るぞ!
かとぅ