三日寝込む | katoo the world

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深海魚が好きだ。強烈な水圧と漆黒の闇がそうさせたのか、はたまたイタズラな神の造形か、何故にあんなに気持ち良い形状をしておるのか?

私は深海に生息する生物について以前より疑問を持っていた。
いかに生殖しているか、と言うことだ。

深海という環境下、同じ種の異性を見つけることは現代日本の成婚率程に低いだろうし、彼らは眼が退化しているので、尚の事難易度は高い。

そんな中、驚異的な深海魚が存在する。
ビワアンコウだ。

メスはオスの30倍程のサイズで、特殊な胸ビレを何本か持つ。
と思いきや、その胸ビレに見えたモノこそが、ビワアンコウのオスなのであった。

ビワアンコウのオスは数少ない生殖機会を逃さない為に、メスを発見するとその身体に深く噛み付き離れないようにする。
そしていつしかメスの体内に取り込まれ、自らの意志や存在自体までもが、メスに同化されるのだ。

餌の補食もせず、呼吸も止め、生命維持に必要な最低限の養分のみ、メスの血液から得るという。
そして来るべき生殖期をただただ待つのだ。
とは言え、メスの血液中の生殖ホルモンの増加を合図に、精子のみを提供するだけなので、ここには何の感動も、感情も存在しない。

私はこの事実を知ってから三日寝込んだのだが、思い出しただけで、更に三日寝込みそうだ。

そんなビワアンコウのオスの生き様に私は涙を禁じ得ない。

深海にはそんなドラマチックなヤツらがまだまだいる。
彼らが待つと言うならば、私は深海だろうが厭わず行こうではないか。

かとぅ