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☗息子と将棋☖

将棋に取り組んだ息子たちの約2年間の記録です。

長男が夏休みに書いた読書感想文が区に提出され佳作を受賞したらしく、立派な賞状と記念品を持ち帰って嬉しそうにしていました。

 

授賞されたのは、校内で長男含め2人だけとのこと。

 

本当は月曜日の全校朝会の時に表彰式があったらしいのですが、その日長男は微熱があったので大事を取って休ませてしまい、翌日火曜日に一日遅れで表彰状が授与されたようです。

 

長男君おめでとう👏👏👏

 

 

思えば夏休み中のある日、初めての読書感想文に悩む長男に、「読んだ本を誰かに紹介するつもりで書くといいよ」「本の内容と自身のエピソードを重ねて書くとポイント高い」等のコツを教えたものです。

 

その後、妻が読書感想文の書き方的な本を図書館から2冊ほど借りてきました。

 

一冊は書く上での考え方が書いてあり、もう一冊は感想文の例文が多く載っている本。

妻と相談し、「例文見せると真似するから見せない方がいい」との判断から、後者の本は長男に見せず封印しました。

 

私は、特に子どもが小さいうちは成功に導くだけが子育てではない、と思っているので、ほとんど手を出さず、妻にも「まずは長男にやらせてみ?」と、長男の創造力にお任せする方針を取るように促しました。

 

失敗も経験です。

 

 

親馬鹿になりますが、それでも長男はとても読みやすい構成の感想文を書きあげました。

 

自身の将棋への取り組みのエピソードもちゃんと交えてあります。

 

語彙力と文章構成力が高いと思う。

 

この能力は伸ばしてほしいと思います。

 

 

さて、賞状を手に嬉しそうな長男。

 

記念品は500円分の図書カードだったとのこと。

 

長男は「やった!コロコロ買える!!」と大喜び。

 

 

 

・・・コロコロ買うんかーい。

年末で本業のほうも多少忙しくなり、ブログ更新が途絶えましたが、土日にあったことなどを書いていきます。

 

 

まず、12月16日(土)はU-18将棋スタジアムに息子たちが出場しました。



長男はチャレンジャークラス(1級~6級)、次男はビギナークラス(7級以下)に参加。

 

クラス別になっているとはいえ、U-18は規定の級以上の実力者がエントリーすることもあり、勝ち進むのがかなり難しい大会です。

長男は現在5級、次男は現在8級なので、長男はちょっと厳しい結果になりそうかな、と予感しながらの参加となりました。

 

そして、長男は案の定と言うか何というか、3戦全敗であっけなく予選敗退。

 

かれこれ1年近く現在の級に停滞している長男は、最近すっかり将棋熱が冷めてしまったようで、家でも将棋に取り組まなくなりました。

負けても以前ほど悔しさを滲ませなくなりましたが、その分情熱が損なわれたのかな、とも感じます。

 

 

一方次男は、予選3連勝でトーナメントに駒を進めましたが、トーナメント1回戦で惜敗。

 

トーナメント1回戦を観戦していた妻曰く「ずっと優勢だったけど、最後に逆転された」とのこと。

 

負けた後、次男はしばらくの間、2階客席で人目をはばからずわんわん泣いていました。

 

周りのご父兄さんにもジロジロ見られてしまいましたね💦

ご迷惑をかけてしまいました汗

 

 

 

そして、12月17日(日)は月に一度のお楽しみ、クラブ活動の日でした。

 

その日のクラブ活動は、クリスマス特別企画ということで、午前と午後の二部に分けての実施。

 

午前の部は通常のクラブ活動です。

 

参加者さんは見学者さん入れて、なんと30人!

当日ふらりとやってきた飛び入りの見学者さんもいらっしゃいましたね。

 

過去最多の参加者数で不安もありましたが、指導員さんやスタッフさん、ボランティアを買って出ていただいた方の協力もあり、無事に運営することができました。

参加者さんがたくさん集まっていただいて、ものすごく嬉しいですし、本当に色々な方の協力があって運営できているのだと再認識した次第です。

 

 

そして、午後のクリスマス特別企画は、なななんと!

 

中村真梨花女流四段をお招きしての会となりました🎉🎉🎉

 

今年は四段昇段に通算300勝達成、それにご結婚と飛躍の年を迎えられた中村先生。会員ひとりひとりにすごく丁寧に対局してくださいました。

 

最高のクリスマスプレゼントでしたね!!

 

中村先生、本当にありがとうございました!!

 

 

そして中村先生の指導対局と並行して、クリスマス特別対局ということで、ビンゴ将棋を開催しました。

 

ビンゴ将棋とは、参加者がそれぞれオリジナルビンゴカードを持って対局を行い、勝った人は好きな数字をチェックして、その数字を会場内に発表。他の参加者さんは、その数字がカードにある場合はその同じ数字をチェックできる、というルール。

 

それで、チェックされた数字が一列揃ったら「上がり」で賞品ゲットできる、というゲームです。

 

「普段あまり勝てない会員さんでもチャンスがあるように」と考えた変則ルールでしたが、みんな思ったより早く一列揃ってしまい、時間を持て余してしまったことが課題かな。

 

ビンゴカードは市販のカードだと上限の数字が大きくて中々当たらないと思ったから、上限の数字を「34」にしたオリジナルビンゴカードをつくったのだけど、もっと大きい数字で良いかな、と思いました。

 

それと、3列揃ったら賞品ゲット、とか、もう少しハードルを上げた方がいいかも。

 

対局自体は「大会のような緊迫感」と言うよりは、お祭りのようにわいわいと盛り上がりましたので、イベントとしては「あり」かな、と感じました。またいずれやってみたいと思います。

 

 

来年のクラブ活動も、会員さんに喜んでもらえるよう、もっと色々と工夫しながら楽しく進めていきたいですね。

昨日から、夜の将棋時間は「将棋、読書、勉強のうち、好きなことをやっていい」という時間に変えました。(勉強はまず選ばないだろうけど・・・)

 

息子たちは昨日に引き続き読書を選択。

 

長男は昨日読み進めていた「ブランコのむこうで」の続きが気になっていたようです。

 

次男は小説版星のカービィを子供部屋の本棚から出してきました。(昨日読んだものとは別の本です)

カービィは、読書がたどたどしい次男でも1時間くらいで読み切れるボリューム感なので、いいみたい。

 

「星のカービィは字も大きいし絵も多いからね(フフン)ニヤリ

 

と、字が小さく挿絵がない文庫本を読んでいる長男が次男に謎のマウントをとります(笑)

 

いや、そもそも星のカービィは長男君が買った本だからね💦

 

 

 

さて、次男は1時間ほどでカービィを読み終えると、別の本を模索し始めました。

 

「何か他に小説ない?読み仮名がついてるのがいい」と次男。

 

私の本棚に唯一あった児童書「ピーターパンとウェンディ」を貸してあげました。

 

私が小学生の頃、ハウス食品世界名作劇場の「ピーターパン」にハマった時期があって、その時に4つ上の姉が買ってくれた本です。

もらった時にすごく嬉しかった本なので、今まで手放せずに本棚にずっと入っていました。

 

けれど、アニメのピーターパンが勝気で頼りがいがあるヒーローなのに比べて、本のピーターパンは割とめそめそするしかなり身勝手で「印象が違うな」と感じたものです。それと、少し怖かった記憶もあります。

 

本を開くと、次男は「字が小さい」と嘆いていました。

ボリュームもあるほうなので、まだ次男には読了は難しいかもしれません。

 

 

一方、長男は「ブランコのむこうで」を読み終えました。

 

「すごく面白かった」との感想。

 

次は、「僕らの七日間戦争」が気になっているとのこと。

 

懐かしい。

私も大昔読みました。

今の子も知っているんですね。少し驚きました。

 

けれど、ウチにはないので、図書館で借りてくるとかかな。

 

 

 

こうやって、読書時間を取り入れてみて感心したのは息子たちの集中力。

 

読書時間は1時間10~20分くらいあるのですが、その間一言も発さず、飽きる様子もなく本の世界に入り込んでいます。

 

長男はもともと読書好きな側面がありましたが、次男はつい最近まで絵本を読むのがやっとかな、と思っていたので、超意外でした(笑)

 

この集中力も将棋で培われたものかもしれません。

 

知らない間に成長しているものですね。

昨日は棋力認定会に参加しました。

 

急成長中のクラブ会員さんが昇級を果たし嬉しいニュースとなった一方で、息子たちは残念ながら昇級ならず。

 

最近はクラブ会員さんの成長ぶりに私も浮かれていましたが、息子たちに目を向けると、もう永いこと昇級や大会入賞の喜びを味わっていないことに気づきました。

で、通っている教室二つの昇級を改めてグラフ化してみたところ、非常に切ない結果が明るみに・・・。

青い線が長男。橙色の線が次男。

 

今年に入ってからは、ほぼ上達していない(泣)

 

毎日のように将棋に取り組んでいる息子たちが不憫でならない。

 

いや、逆に毎日だからいけないのか。

 

「毎日やること」が目的となってしまっていて、「将棋が上手になること」に気持ちが届いていないような気もする。

 

習慣化しているのは偉いけれど、その習慣にメリハリもつけたほうが良いかもね、ということで、息子たちにはこんなことを提案しました。

 

 

「今日の将棋の時間は、読書の時間にしてみよう」

 

 

ただし、漫画は除く。(いつも読んでるからね)

 

すると次男は、以前長男が買った「星のカービィ」の小説を持ってきて、熱心に読んでいました。

 

長男には、私から星新一さんのショートショートを勧めてみました。

 

星新一さんの代表作でもある「おーいでてこい」のあらすじを長男に話して聞かせたところ、「そういう話好きかも」と興味を示したので、私の本棚にたくさんある星新一さんの本のうち、「おーいでてこい」が収録されている「ボッコちゃん」を貸しました。

 

 

星新一さんの本は、私が小学校高学年から中学生の頃によく読んだものです。

 

ショートショートで読みやすく、当時は毎晩一話読んでから眠りにつくのが習慣でした。

 

 

 

さて、そうして始めた読書の時間。

 

息子たちは意外に殆どおしゃべりをせず、本の世界に夢中になっていました。

 

読書は良いですよね。

 

語彙が増えると、複雑なことを考えたり、感じたりできるようになります。

 

 

 

長男は「これ面白いね」と星新一さんが気に入った様子。良かった。

 

私「星新一さんは、長編小説も書いているよ」

 

と、「ブランコのむこうで」を貸してあげると、こちらも熱心に読み始めました。

 

 

 

「ブランコのむこうで」は子ども向きの内容でありながらも不意打ち的に深い話で面喰います。

これまで、中学生の時、大学生の時、社会人になってから、の3回くらい読んでいますが、読むたびに感じ方が変わる。

昨日も、長男が寝た後に読み返してみましたが、道端で彫刻に興じるおじいさんのくだりでふいに涙が出てしまい慌てました。

 

 

その後は妻と本棚の前でお互いの読書遍歴の話で盛り上がり、改めて「読書っていいなあ」と思える夜でした。

「ただの兄弟対局」こと我が家の竜王戦(七番勝負)において、次男が長男を相手に四連勝を果たし、ストレートで竜王の座を獲得しました。

 

昨日は就位式が行われ、次男には私の自筆による推挙状を授与。

 

 

推挙状は画用紙に筆ペンで書いたものですが、息子たちは驚き、喜んでいました(笑)

文面もちゃんと本物と同じにしてあります。

 

次男君おめでとう!

 

以下、竜王戦の勝敗表です。

 11月30日(木)竜王戦 第一局:長男 ●-〇 次男

 12月2日(土)竜王戦 第二局:長男 ●-〇 次男

 12月4日(月)竜王戦 第三局:長男 ●-〇 次男

 12月6日(水)竜王戦 第四局:長男 ●-〇 次男

 

 

 

さて、就位式に続いて、昨日は王座戦の第四局が行われました。

 

王座戦の勝敗は今のところこんな感じ。

 12月1日(金)王座戦 第一局:長男 〇-● 次男

 12月3日(日)王座戦 第二局:長男 〇-● 次男

 12月5日(火)王座戦 第三局:長男 ●-〇 次男

 

五番勝負の王座戦は先に3勝したほうが勝ちで、長男が幸先よく2勝を挙げていましたが、第三局で次男が連勝を阻止。

竜王戦でもそうでしたが、長男は次男のトリッキーな一手損角換わり振り飛車に苦しめられていました。

お互いに角を手持ちにしてからの攻めのセンスは次男に分があるようで、しかも次男は角交換した後の飛車を振る位置がいつも違う。

向かい飛車の時もあれば四間飛車や三間飛車の時もあり、長男は対応に苦慮しているようです。

最近の長男の勝ちパターンは、相手の攻めを一旦受けきってからの反撃なのですが、序盤からの角交換で得意の長男システムも封じられ、次男の攻めの速さに慌てて攻め合うも、次男の攻めが先に届く、という将棋が多いように感じます。

 

 

さて、昨日の王座戦第四局。

 

次男は一手損角換わりから今度は中飛車に構えました。

 

そして長男も得意の棒銀で早くから攻め合う姿勢。

 

序盤からイケイケどんどんな将棋で、大駒が激しく飛び交う将棋となりました。

 

今度は長男の攻撃の方がやや早く、次男が少し劣勢かな、という感じに。

 

やがて長男が寄せに入れそうな局面となり、そこで手を止め珍しく長考しました。

(この辺の攻め合いが面白かったので、ちゃんと採譜しておけばよかったと後悔)

 

私が見た感じだと、長男は銀を切って攻めが続きそうだな、と見ていましたが、長考の末、長男は銀を切らずに馬を引き一旦攻撃の手を止めます。

 

長男が攻めの手を緩めたことにより、今度は次男の手番に。

 

次男の反撃が始まりましたが、長男は攻めを受けきり反撃に移ると、今度はきっちり寄せ切って、次男玉を詰ますことに成功しました。

 

見事長男が王座を獲得👏

 

 

 

対局後、長男に聞いてみました。

 

「あそこで、銀切りはなかった?」

 

長男「うん。銀を切っても攻めは続かない。それより、一旦次男に攻撃させて、そうすると次男が受けに打っていた香車を攻めに使うことになるから、香車がいなくなればこっちの竜が使えるようになるでしょ?」

 

「次男の攻撃は受けきれるって読んでたの?」

 

長男「うん。」

 

感心しました。

前にブログ記事で書いたように、先日「将棋世界」1月号を買って、その中の戦術特集「優位な局面の逃げ切り術」を長男と学んだばかりです。

 

長男がその特集を意識したかはわかりませんが、まさにそこで学んだ考え方が早速活かされたような気がして嬉しかったし、何より見応えがある対局でした。

 

 

 

・・・と、長男の勝利で終えた我が家の王座戦でしたが、対局後は次男が大泣きしてしまい、大変でした。

 

ものすごい大声で、1時間くらい泣いてましたね💦

 

よほど悔しかったのでしょう。

 

親としては、タイトルを仲良く1個ずつ持つことが出来たのでホッとしたのですが(笑)

 

 

長男は「王座戦も推挙状もらえる?」と嬉しそうに聞いてきたので、「もちろん、書いてあげるからね」と答えました。

 

今度また書いてあげないと。