先日、傘をデパートで買いました。
ここ最近、洋服をはじめいろんなものをネットで買うことがほとんどでしたが、対面でのお買い物の良さを久しぶりに思い出す出来事だったので、ブログにしてみました
先日、街中で用事があり、出かける時少しだけ雲行きが怪しかった。降りそうな、降らなさそうな・・・
傘・・・どうしようか迷ったけれど、傘立てにはコンビニで買ったビニール傘が一本。ちょっとクシャクシャ
いいやぁ、、そんなに外歩かないし、と傘を持たず出発
目的地到着まで5分くらいのところで、イヤーな風。
沖縄の島生活で身についた、雨が降るときの風に敏感になった雨レーダーが反応した。
しかも
「ゴロゴロゴロゴロ・・・」雷
わ、これヤバイ気がする!
という、残念な予測は、ほどなくして見事に的中!
テレビのニュースにもなったほどのスコールに直撃です
友人の展覧会へのお出かけだったので、それなりに小綺麗にしているときのずぶ濡れは、非常に悲壮感が漂う
道中、手土産を購入するのにデパートに行くつもりだったので、そこで傘も買おうと決心
ふりかえると、日用品以外のものを対面で購入することが本当に少なくなったと思う
ここ数年、普段着をはじめ、衣装もネットで見つけることも多くて、行きつけのショップに立ち寄ることも減ってきているし
ましてやデパートの洋服売り場などに足を踏み入れることはほとんどなく、今やどんなブランドが入っているのかも全く知らない
ネットショップが充実しているゆえ、対面での販売は苦戦、という情報はここ数年よく言われていることではあったし、さらには、このコロナ禍・・・
平日の昼間のデパートの婦人服、小物売り場は、とても閑散としていた
たかだか傘をデパートで買う、なんて全く予想だにしない出来事ではあるが、この静まり返る広いフロアを見ると、やっぱりなという思いと、怖さみたいなものを感じた
でも、商品がちょうどいい余白をもってキチンと並んでいる様子には少し背筋が伸びる気分で傘を探す
傘コーナーには、どちらかというと「上品」なタイプの色柄が並び、ちょっと自分の趣味ではないなーとガッカリしていたのだけど、一本だけ毛色の違う傘がある
おなじみの
「ビニール傘☔︎」
しかも、持ち手の部分と傘の縁の部分は赤のアクセントが付いていて少しポップでカワイイ!
よし、これに決めた!
即決です、それ以外の選択肢はありません
で、お値段・・・
あーーーーーーーやっぱり・・・・・・
コンビニのビニール傘の軽く10倍以上はいたします🤣
でも、きっとモノは良いはず
だって「デパート」で扱っているものだもの
そばにいたベテラン風な女性の店員さんに声をかけてお会計をお願いすると
「では、こちら商品の確認をさせていただきます」
といって、傘を何度か広げてたたんでを繰り返し、柄の曲がりや引っ掛かりがないかをチェック
続いて傘を広げて、一面ずつ目を凝らしながら丁寧にチェック
売り場の光の加減なども利用しながら角度を変えてチェック
3周目は手で触診してほこり汚れもチェック
傘の持ち手、反対側の先の部分も手で触りながらチェック
最後に留め具の部分のボタンをチェック
本当に丁寧に丁寧に不備がないかを確認していただき
「こちら、材質の特性上、ホコリに見える部分があります、汚れではないのですが、念のため拭いて参ります」
といって、全体を拭き上げてくれて、商品チェック完了
「今お使いになられますか?」
と聞かれたので、そうですと答えると、商品タグを切って小さな封筒に入れて両手で渡してくださる
会計済みのシールは剥がしやすく目立たない場所に貼ってくれて
「館内を出られましたら、剥がしてください」
と、丁寧にご案内
「こちら、商品でございます。誠にありがとうございました」
と深々とお辞儀をされる
デパートにとってはたかだか何千円の商品でも
「責任を持って商品提供いたします」
という姿勢
コンビニ傘やひょっとしたら同じモノでもネットで買えばもっと安かったかもしれないけれど、
手から手に渡る安心感とこのホスピタリティが含まれる事を考えれば、決して損した気分にはならない
そして、たまたま雨に打たれて、緊急避難の為に仕方なく買うことになった傘なのだけど、
「この傘、大事に使おう」
という特別感が心に生まれた
24時間誰の目も気にせず、しかも店舗より安く買えたりもするネットショップは、庶民にはなくてはならない存在であり、おそらく今後も利用すると思う
でもこの店員さんが示された
デパートだからこそのお買い物のあり方や姿勢がすごくステキに感じて、「人から人」の温かさを感じられる昔気質な買い物もいいな、と思った
そんなルンとした気分で、早速傘をさそうと外に出たら、傘いらないくらいに雨は止んでいました
一瞬現実に返って、ふと、冷静に値札を思い出し・・・
悔しいので、傘はさしてやりました