名古屋公演が終わり、世界初演 ミュージカル レディ・ベス…ついに大千秋楽を迎えました。






終わっちゃったなぁ…


なんだかまだあまり実感が湧きません。

明日、ファースト組の公演があるからかもしれませんが、それ以上に、やはり積み上げてきたモノが多すぎるからだと思います。
明日もまだ公演があるんじゃないか…そんな気がしてなりません。

それほどまでに、この作品が自分にとって大きな、大きな影響を与えているのです。


終わりの挨拶でも言ったことですが、正直、はじめは不安だらけでした。

オーディションは今まで受けたオーディションの中でも一番自信がなかったし、でも、選ばれたからには誠心誠意全力で取り組もう!と思ってました。


しかし、そんなに甘くない。


現実を突きつけられました。

自分の不甲斐なさに心が折れそうになった時もありました。

まわりのレベルの高さについていけず、弱音を吐くことも多々ありました。

決して楽な道のりではありませんでした。


でも、やればできる…その言葉を自分自身に言い聞かせ、必死に食らいついてもがきました。


どこかで逃げ腰になっていた自分がいたんですよね。

でも、まわりはみんな仲間。

同じ作品を作る、かけがえのない仲間たち。

自分に入り込み過ぎて周りが見えなくなっていたんです。


ひとりじゃない…


俺が歌い続けてきたことを俺が見失ってどうする!!


そこに気づいてからは、毎日がまるで違ってきました。


忘れもしない帝国劇場での初日…


プレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、持てる力の全てをぶつけた。


初日が開けてからの日々は、本当に過ぎるのが早くて、長いね~…なんて言っていても、あっという間でした。


東京、大阪、博多、名古屋…


各地での思い出は数え切れないし、そのすべてがかけがえのない財産になりました。



この作品に、このカンパニーに出会えて本当によかった。




そして、ロビン・ブレイクという役を演じられて、よかった。

唯一の架空の人物だったけど、彼が生きた軌跡、証がこの作品にあったと、俺は思います。


自由気ままな流れ者…

でも仲間想いで、真っ直ぐで、時にはやさぐれるけども、ベスに愛を教え、ともに泣き、笑い、その確かな愛を貫いた彼は、永遠に俺の中で生き続けます。



ありがとう、ロビン。




なんだか書いていて泣きそうになってきました…





レディ・ベスを生み出してくださった、クンツェさん、リーヴァイさん…
そして演出、小池先生。
裏や見えないところで支えてくださった劇場、製作、スタッフの皆様…
素晴らしい音楽を奏でてくださったオーケストラの皆様…
それをまとめ、ひっぱってくださった指揮の上垣さん。
そして、ともに駆け抜けてきたキャストのみんな…

そして、観に来てくださったお客様。


レディ・ベスに関わるすべての人に感謝します。


ありがとうございました。


ミュージカル レディ・ベスが今後も大きく羽ばたいていくことを心から願っています。



本当に、本当にありがとうございました!!




加藤 和樹