2001年9月11日、
大学院1年の夏休み、LAの実家で
ニューヨークのビルが崩落するのを
ニュースのライブ映像で観ていました。
その時はのん気に
スキューバダイビングに出掛けました。
しかし、
ダイビングショップも街も
全てが変わっていて、
不安と絶望と愛国一色に包まれる
街の雰囲気に押され、私と友人も
「今日はダイビング無理だね」
と諦めます。
そこから
2000年代、2010年代の
安全保障環境を表す
「対テロ戦争」「非対称戦争」
の時代が始まります。
「非対称戦争」とは、
圧倒的軍事力を有する国家、
ようはアメリカや
イギリス、フランスなどが、
大きな軍事力を有さない国家や
テロ組織などと戦う戦争を指します。
戦うにしても
1つは戦力の対称性が無く、
一方的な戦いになる戦争です。
しかし、
「まともにぶつかれば」
一方的な戦いになる戦争ですが、
テロ組織に代表される、
存在主体としての対称性も無く、
守るべき拠点が存在せず、
常に司令部や部隊が
移動する相手との戦争になると、
攻撃すべき対象を絞り切れず、
A地点を攻撃しても既に敵は存在せず、
B地点から攻撃されるような状況となり、
大国であっても
苦戦するのが非対称戦争です。
この「非対称戦」で
勝利を勝ち取った例が、
1978年から始まる
ソ連によるアフガニスタン侵攻で、
国家であるソ連が、
装備も劣る武装勢力に結果として敗れ、
アフガニスタンからの撤退に
追い込まれたのが1989年でした。
2001年、
圧倒的な軍事力で
アメリカ軍は9.11の報復として
アフガニスタンに侵攻します。
非対称戦争らしい圧倒的な軍事力を前に
タリバンとアルカイダの勢力は敗れます。
しかし、
その軍事力を持ってしても、
結果として一度も全土を
安定的に統治することなく、
かつてソ連が辿った道を歩むように、
2021年にアメリカは逃げるように
アフガニスタンから撤退します。
イラク戦争でフセイン政権を崩壊させ、
その結果として
中東全体を不安定化させ、
アメリカは中東で
苦戦を強いられる事にもなり、
2000年代、2010年代はまさに
「非対称戦争」「対テロ戦争」
の時代であり、
その終焉が2021年の
アフガニスタンからの
アメリカ軍の撤退でした。
この「非対称戦争」の20年、
アメリカは親米では無い
多くの国家や政権を
崩壊へと追い込みました。
リビアでエジプトでウクライナで
それらは成功しますが、
その後待っていたのは
現在に続く混乱ですし、
イエメン、シリアなどでは
イランやロシアの介入で失敗します。
アメリカ1強の
圧倒的な軍事力の時代は終わり、
2020年代に入ると
ロシア、中国が3強大国になり、
イラン、インドなども
実力を付けていきます。
これらの国が介入する事で
「非対称」では無い戦力での
戦いが世界で始まります。
その最たるものが
2022年から始まった
ウクライナでの戦いです。
兵器見本市のようにNATO諸国は
アメリカの、イギリスの、
ドイツの、フランスの
主力戦車や装甲車、対空兵器を供与し、
ロシア軍の最新鋭兵器と戦う、
この数十年世界が見てこなかった
国家同士の戦争を
目の当たりにしています。
そして、日本のメディアや
ネット界隈の主張とは裏腹に、
戦局はロシア有利に進んでおり、
アメリカ軍のアフガニスタンからの
撤退という事実も含め、
アメリカが進める世界だけが前進する、
そんな時代が終わった事を印象付けます。
また、北アフリカでも
NATO諸国の軍隊は追い出され、
ロシア系傭兵集団へと
北アフリカ諸国の
安全保障を担う主体がシフトしています。
アメリカが
世界の警察としてテロ組織と戦い、
アメリカの意に反する
国家も組織も潰していった
「非対称戦争」の時代。
ロシア、中国が台頭し、
アメリカ1強の時代が終わり、
国家間戦争、国家を背景とする
集団同士が戦う2020年代。
20世紀に作成された
中国の軍事ドクトリンとしても、
この時代は
沖縄から台湾にかけての諸島部を
中国勢力圏に取り込む
「予定」の時代。
日本周辺で国家同士の戦争が
起こらなければ良いのですが・・・
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