「機動戦士ガンダム」の

ジオン公国を牛耳る

ザビ家の三男であるドズル・ザビは、

巨体で浅黒く声も大きいキャラ設定から、

色白で細面、策略家である

兄や姉に比べて能力として劣るような

イメージを持たれてきました。

 

そのドズルがアニメの作中で述べた

有名なセリフの1つがタイトルの

 

「戦いは数だよ、兄貴」

 

というものです。

 

このセリフこそ、

前時代的な軍人らしい軍人である

ドズルを象徴するようなセリフでした。

 

ドズルの名誉のために付け加えるなら、

彼は猪突猛進型の愚将ではなく、

部下からの信頼も厚く、

引くべき局面では

兵の命と兵力温存を考えて引く事も出来、

その上で攻めるべき時には

果敢に攻めることの出来る

有能な将軍です。

 

 

そんな彼の言葉、

ウクライナの戦闘が進む中で、

改めて深く実感する言葉となります。

 

 

科学技術が進歩する中で、

日本を含めて欧米各国が進めた軍備が

「少数精鋭化」でした。

 

最先端の科学技術を詰め込んだ

超高額で超高性能な少数の兵器で

効率的に防衛、攻撃するという

戦術思想です。

 

科学の進歩と共に、

企業のオートメーション化が進み

工場労働者や現場作業員の人員が

減っていった民間企業と同様に、

先進国の軍隊もまた

人員削減の流れが生まれ、

高性能兵器での効率的な国防こそが

スマートな防衛戦略となりました。

 

だからこそ、

先のドズルのセリフは、

尚更前時代的に思われてきました。

 

そして2022年から始まった

ウクライナでの戦闘。

 

冷戦期の戦車も動員する

ロシア軍を欧米各国は嘲笑いました。

 

前時代的な兵器を使って、

前時代的に戦うロシアは

NATOの敵に非ず、と。

 

そしてその欧米の最新鋭兵器を

投入したウクライナ戦線において、

現在優勢に戦局を進めているのは

ロシア軍です。

 

地上兵力自体は

ウクライナ軍の方が多いのですが、

ロシア軍は旧式ながら

安価で大量生産が可能な兵器を大量投入し、

砲弾量、ミサイル量、

現代戦には絶対的に欠かせない

ドローンの量など、

兵員以外の要素でウクライナ軍を圧倒し、

戦局を有利に進めています。

 

しかも、

冷戦以降NATOが進めてきた

圧倒的に戦力の劣る相手との

「非対称戦争」で、

テレビゲームのような戦いで活躍した

最新鋭兵器を用いる戦争の進め方も、

ロシア相手では通じず、

塹壕を掘って数十メートルを巡って

地上戦を繰り広げる

第一次世界大戦のような

戦いとなっています。

 

 

そう、

「前時代的」と欧米が嘲笑した戦争が、

2020年代の戦争のリアルなんです。

 

少数の高額最新鋭兵器では

戦局は変わらず、

大量の兵器を投下した方が

戦局を優位に進めるのが戦争、

つまり

 

「戦いは数だよ、兄貴」

 

が21世紀となっても、

戦争の現実でした。

 

 

少数高額兵器に舵を切っていた欧米に、

武器を大量生産する能力は既に無く、

現在ウクライナへの最大の支援は

「支援する」

という言葉がメインになっています。

 

 

この少数高性能化に関しては、

日本にとっても対岸の火事では無く、

自衛隊員は減少傾向、

兵器は高額高性能少数化を

数十年かけて進めて来ました。

 

日本も配備する

高性能なパトリオット対空システムは、

ウクライナにも供与されましたが、

大量の安価なミサイルやドローンで

一斉攻撃をかける戦術の前に、

効果的な防衛が出来ていません。

 

どんな高性能防空兵器も

保有ミサイル量以上のミサイルには

対応出来ませんので。

 

つまり、

ロシア型の戦術を取られた場合、

日本も都市防衛が出来ない事が

ウクライナ戦線での戦訓から

明らかとなりました。

 

少数の欧米の高性能戦車で仕掛けた

昨年夏のウクライナ軍の「反転攻勢」は

戦車、装甲車部隊が壊滅し

たった4日で頓挫しましたが、

日本も少数の

最新鋭高性能戦車を保有しており、

その戦車が戦力足り得るかは

既に確証の無い時代に突入しています。

 

 

 

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