私の専門であり、
著作もある安全保障に関して
記事を書こうと思うと、
どうしても難しいのではないか??
という強い抵抗感から
読んで頂けない事も多いのですが、
今日はまず前編として軽めの話題から。
私が小学生の頃から
「信長の野望」シリーズを
やり尽くして来ているのは
既に何度も書いている通り。
このゲームを通して
日本史、日本地理、武将名など
多くを学びました。
現在も最新版の「信長の野望」を
日々遊んでいます。
織田家、真田家、
徳川家、明智家でクリアし、
現在島津家でプレー中です。
何度繰り返し遊んでも
飽きないのがこのゲームですね～
さて、
「信長の野望」が素晴らしいのは、
ゲームの戦略性。
現実的な経済力と安全保障の関係を
しっかりと反映しています。
戦国大名となり、
武力で日本全国を制覇せよ。
これがゲームの根幹ですが、
武力を行使したくても、
金が無ければ何も始まりません。
その為、ゲーム開始直後から
自分の領域の
経済的発展を実現させなければ、
兵を雇う事も
守るために城を強化する事も出来ません。
兵糧を金に換えたり、
地域経済を発展させたり、
地味に金を得る事から
ゲームがスタートしていきます。
金を得て、村落を発展させて
人口を増やして兵を得て、
数年かけて兵糧を蓄えて
ようやく遠征が可能になります。
金が無ければ戦争なんて出来ないのは、
戦国時代も現在もゲームの中も
全て同じです。
金が無ければ、
金を誰かに出してもらう、
これも安全保障を巡る経済学です。
これに関しては
戦国時代から1つのエピソードを。
真田家の拠点信州上田城。
これは戦国前期からあった城では無く、
本能寺の変後に築城の
比較的新しい城です。
真田昌幸が徳川の大軍を
2度撃退した事で有名な不落の城。
徳川家にとっては恥辱の城ですが、
上田城を建てた資金と労働力を
出したのは徳川家なんです。
本能寺の変で
織田家の勢力が信濃から駆逐された中で、
北信濃の小豪族の真田昌幸は
上杉家、北条家、徳川家の間で
何度も臣従先を変えて
独立を図っていきます。
その中で徳川臣従時代に、
「対上杉」の名目で上田城を築城します。
企画：真田昌幸
設計：真田昌幸
出資者：徳川家康
労働力：徳川家康
そして上杉家の進軍ルートである
北方を含め、北、南、西に守りの堅い
上田城が作られました。
そして真田昌幸は
直ぐに上杉家に鞍替えし、
徳川家康との対決に向かいます。
第一次上田合戦でも
関ヶ原合戦時の第二次上田合戦でも、
当然ながら徳川家は
守りの弱い東から攻めます。
そこが上田城の
「弱点」なはずですから。
それが真田昌幸の大いなる罠。
弱い東側からの攻めに耐え切れずに
城の奥に籠った所、
奥深くまで攻め寄せた徳川軍を
一斉攻撃の反撃に出て、
2度とも撃退しています。
弱点を攻めたから
真田軍は負けて撤退した、
と思わせる布石でした。
逃げる弱者を追う時には
不用心になるのが人の心
この一瞬を捉えて
四方八方隠れていた兵たちで
一斉攻撃を仕掛ける事で
徳川軍は大混乱に陥りました。
真田昌幸ここにあり!!
を戦国史に刻んだ2つの大勝利でした。
徳川の金と労力で建てた城で、
2度の惨敗を喫した徳川家。
当然ながら関ヶ原の後に
真田昌幸を許すはずもなく、
真田昌幸、次男真田幸村は
紀州九度山に流され幽閉されます。
長男真田信之の家系が
徳川大名家として明治まで残りますが、
長男は関ケ原時に父と別れ
徳川方に付きましたので、
ここで真田家は2つに分かれます。
紀州九度山に幽閉された真田昌幸。
ここに仕送りを続けたのが
大名になった長男。
仕送りの金を貰いつつ、
その返礼の手紙には
「好物の筋子も送って欲しいなぁ～」
とシレっと書きます。
誰かの金で城でも筋子でも
好きなものを手に入れる、
真田昌幸は
根っからのヒモ体質なようです。
美味しい筋子を
産地から送ってもらう・・・
この真田昌幸、幸村の親子、
我が家の先祖ですから納得です（笑）
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