ドイツのメルケル元首相が先日、

ドイツ紙のインタビューにおいて、

ウクライナ東部の独立問題に際し、

2014年に

ドイツとフランスの仲介で実現した

「ミンスク合意」は、

独立問題を抱えた同地域での

停戦協定ではなく、

ロシアにそう思わせている間に

ウクライナの軍備を強化する

時間稼ぎ戦略だったことを独白しました。

 

それに成功したから

ロシア軍が苦戦していると語る

メルケル元首相ですが、

外交上相手を騙した事を、

その騙した相手が

現役の内に独白する事は

政治家としての戦略ミスに

ここだけ見れば思います。

 

ロシア軍が苦戦しようと優勢だろうと、

これから何かしらの合意に

ロシアーウクライナ間で達する必要があり、

そしてそうなるであろう将来に向けて

1㎜もプラスに作用しない事は

明らかです。

 

これでロシア側は

「また騙そうとするんだな」

と合意に用心深くなるのは当然ですからね。

 

これが、素人政治家ではなく

長くドイツ首相を務めた

メルケル氏の発言なだけに、

実は秘密裏に停戦合意が近く、

欧米がまだ停戦する気が無いので、

ウクライナでの戦闘を

継続してもらいたいが故に発表した

ロシアに不信感を抱かせる為の

戦略なのだとしたら、

自らの外交音痴との評と引き換えに

停戦合意への道筋を遠ざけた

大戦略となるのですが・・・

 

 

ロシアは

1991年にアメリカの

「NATOは東方に拡大しない」

の約束を信じ、

その結果クリントン政権によって

NATO拡大がなされ、

2014年の「ミンスク合意」を

停戦合意と信じ、

軍備を整える時間稼ぎに応じました。

 

プーチン大統領が

そんな事は百も承知で

「ミンスク合意」に署名したのかは

分かりませんが、

これはアメリカの統計学の研究者が

1988年にアメリカの

元ホワイトハウス安全保障担当スタッフと、

ソ連の核戦略専門家に

囚人のジレンマゲームで

対戦してもらった結果、

相手をより裏切ったのはアメリカ人であり、

ソ連人はアメリカ人が

裏切るとは思わなかったと

感想を述べた研究とも通じます。

 

囚人のジレンマゲームは

互いに協力すると高得点、

互いに裏切ると0点

一方だけが裏切ると得点が入るゲームで

協力しようとしたソ連人に対し、

より多く裏切りを繰り返したアメリカ人が

ゲームに勝利しました。

 

東欧戦略に関して、

ロシアは2度欧米を信じ、

そして裏切られました。

 

それを自ら功績として

ウクライナでの戦闘が継続中に暴露した

元ドイツの首相、

その裏切り自体は成功しましたが、

彼女が狙っている着地点はどこなのやら

 

または、メルケル元首相もまた

誰かの手先にしか過ぎず、

この発言もまた

何かしらの観測気球かもしれませんし、

非常に高度な外交上の

情報戦が過熱しています。

 

 

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