政治用語としての

「右翼」「左翼」は、

フランス革命に由来する言葉です。

 

フランス革命期の国民議会において、

議長席から見て

右側に保守派が座り、

左側に革新派が座ったためです。

 

ここから、議会に関係なく、

政治スタンスを指す言葉として

「右翼」「左翼」という

言葉が歩き出します。

 

 

簡単にその政治姿勢を分類すれば、

左から右に、

 

極左-左翼-中道左派-中道右派-右翼-極右

 

という事になります。

 

 

ただ、詳しくは

政党や個人の立ち位置を

この横一線では表し切れず、

「政治的スタンス」に加えて

「経済的スタンス」という要素を加えた

マトリックス状に政治分布が広がります。

 

 

それはさておき、

「右翼」と「左翼」という

対の概念が

政治の世界には存在するのですが、

メディアを通して政治を見ていくと、

少し不思議な現象が起こります。

 

人々が漠然と

「好ましくないイメージ」

を持つ存在として

「極右」「極左」

という存在があります。

 

日本においては

「右翼」「左翼」でさえ、

「危険極まりない友人にはなれない存在」

的なイメージはあると思います。

 

 

さて、

フランスの大統領選挙は

第一回投票が終わり、

上位2名での決選投票へと向かいました。

 

その候補のメディア上の扱いは、

「中道」の現職マクロン大統領と、

「極右」のルペン候補、

という事になります。

 

ここまでは別に

「ふ~ん」で終わるかもしれません。

 

しかし、

もう少し詳しく見て行きます。

 

「極右」政党は

ルペン候補の政党があるのですが、

「極左」政党は

フランスの主要政党に存在しません。

 

主要政党で最も左寄りな政党は

「急進左派」と称されます。

 

政治スタンスは対の概念ですので、

では「急進右派」と呼ばれる

政党があるのかと言えば、

それはありません。

 

メディア上

フランスに存在する主要政党は、

急進左派、中道左派、環境派、

中道派、中道右派、極右

となります。

 

全体の政治スタンスの中で、

ルペン候補の政党だけが突出して

「危険」な香りがしてきます。

 

政治スタンスは「極左」に近い政党も、

「急進左派」とマイルドにされたり、

「環境派」などと

より好意的に受け止められやすい言葉が

メディア上で当てはめられます。

 

 

これはドイツ政治も同様で、

現政権は中道左派、中道右派、環境派の

3党連立政権ですが、

「環境派」の緑の党の主張は、

そのまま聞けば

十分「左翼」のはずですが、

印象の異なる言葉が使われます。

 

また、党名そのものが

「左翼党」という主要政党もありますが、

日本のメディアでは

「左派党」とマイルドに呼ばれます。

 

一方で、

近年急激に支持を広げている

「AfD」という政党は

「極右」政党と呼称されます。

 

 

つまり、メディア上、

政治の世界に

危険な「極右」は存在しても、

左側にはマイルドな

「左派」しか居ない事になります。

 

「極左」と言われる政治グループは

テロ活動を容認するなどしないと

ほぼメディアでは称されません。

 

 

プロパガンダにおける

有効戦術の1つは

「レッテル貼り」です。

 

使えそうな事象を抽出し、

極限まで高めて単一のレッテルを貼る。

 

この事で相手やモノを

「悪しき存在」へと変えていきます。

 

 

政治的「対の概念」が崩壊する

メディア上での政治スタンス分布、

その事を認識した上で

メディアの政治ニュースを見ると、

また違った風景が見えてきます。

 

 

 

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