オリンピックにおいて
メダルラッシュに沸く日本。
そんな中、
日本のボクシング勢も
良い結果を次々と出してくれました。
特に日本女子は
初の金メダルも獲得し、
成長著しい競技となりました。
さて、
一旦話は変わって、
私の好きな番組に
NHKの「奇跡のレッスン」があります。
主に海外の実績十分のコーチを招聘し、
小中高校生を
1週間特別指導してもらう企画番組です。
スポーツ、音楽、芸術、
色々なコーチが来日し
指導していますが、
スポーツ分野は特に客観的に
指導の結果が出てきますので、
好きで観ています。
その番組の中でも、
特に印象に残っている、
短期間で画期的に
学生たちを伸ばしたコーチとして、
香川県の高校ボクシング部を
1週間指導したコーチが居ます。
旧ソ連のアマチュアボクサーとして活躍し、
その後はウズベキスタンのコーチとして
リオ五輪では同国に
金3を含め7つのメダルを獲得させます。
さらにアジアボクシング連盟副会長も
務めた超大物を招聘しての指導。
高校生たちが経験したことの無い、
ハードを超えた
超ハードな練習を笑顔で課し、
全ての筋力を使い果たした翌日にも、
勿論待っているのは超ハードな練習。
テクニック論以前に
体への負荷を最大限かけていきます。
結果として、
1週間後の岡山の名門校との試合は
見事に勝利、
男女ともに見違えるほどに
ボクシングが上達していました。
と、
そのウズベキスタンでの
実績十分のコーチが、
今回の東京オリンピックに向けた
日本ボクシングチームのコーチです。
超大物の招聘に成功し、
そしてウズベキスタンに
金メダルをもたらしたように、
日本も金メダルの獲得に成功します。
また、
同番組で最も印象に残っているのは
ラグビー元日本代表ヘッドコーチの
エディ・ジョーンズ氏。
多忙を極める方ですので、
指導期間は5日のみでしたが、
目黒にある高校のラグビー部を指導。
その指導はやはり
超ハードかつ非常に的確です。
肉体の限界を超えるまで
全力でボールを追わせ、
一人でも力を抜く選手が居れば
全体を止めて、
走るスピードを落とした理由を
全員の前で問い詰めます。
「疲れたから・・・」
なんて言える雰囲気はゼロ。
そう、限界の向こう側に
行かせるのがエディ流。
それは日本代表監督時代も同様で、
「地獄」なんて形容が
生易しいと言われたトレーニングを
選手たちに課しました。
日本代表を経て
今年から順天堂大学医学部に
進学した福岡元選手、
頭が良い選手だっただけに、
練習時間の最後に
体力を使い切るように調整して
練習をしていたら、
簡単にエディ氏に見抜かれ、
練習からつまみ出されたと言います。
今日の100％の
限界を超えた先までやり抜くことで、
明日の限界は
今日の101％になれますからね。
それを80％で止めてしまえば、
キツいのは毎日同じでも
成長することは無いですしね。
限界突破をさせる。
それが両コーチの共通項。
少しでも舐めたプレーをすれば
即エディ氏の叱責が飛び、
エディ氏の凄い所は、
全ての選手の行動をしっかりと把握し、
誰が手を抜いた、
誰が不用意なプレーをした、
ビデオで見返さなくても、
その場で見抜き、
叱責しやり直させること。
高校のコーチ陣が
まるで才能を見出さず、
指導もしてこなかった2軍選手を
1軍に抜擢し、彼の活躍もあり
最後は大学ラグビー部との
練習試合に勝利、
その後彼は1軍に定着し、
目黒の高校も東京代表となり、
長らく遠ざかっていた
花園への出場も決めます。
昨今、
根性論は敬遠され、
科学トレーニングが
正解のように言われます。
この両コーチの指導を
パワハラだ時代錯誤だと
言う人もいるでしょうし、
普通の日本人コーチが中高で行えば、
そのような批判を浴びるかもしれません。
しかし、
ボクシングでは
ウズベキスタンに
メダルラッシュをもたらし、
日本も今回メダルラッシュ。
エディ氏が築き上げた
ラグビー日本代表は、
世界と戦えるまでに成長しました。
スポーツの世界は
自己満足の世界では無く、
戦いの世界ですから、
今日の自分の限界を
1％でも先に延ばして、
明日は今日の101％を100％に。
1か月後は
今日の130％を
100％に変えていかなければ、
試合に勝つことは出来ません。
それって、
科学がもたらしてくれるのではなく、
気力・体力の限界を
自分の意志と意地で
超えさせる根性が必要なんですよね
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