えぇ~・・・

世の中流行り廃り

というものがありまして、

それは神様の世界も同じなようで・・・

 

 

さて、

私は歌舞伎も落語も好きです。

 

その「好き」という事を前提に

記事を進めていきたいと思います。

 

 

歌舞伎も落語も好きなのですが、

両者に共通する悩みが

若年層のファン獲得。

 

ただ、その事については両者の間に

明確な差が生まれているのも事実です。

 

 

まず、

何故ファンの先細り現象が

起きているかと言えば、

文楽、能、狂言などにも共通しますが、

「何の予備知識もなく楽しめる」

芸能ではないから。

 

歌舞伎を

コスプレ大会として楽しむ場合、

何の予備知識が無くても

楽しめるでしょうけど、

舞台演劇として楽しもうと思ったら、

江戸風俗、江戸文化、江戸の言葉遣い、

日舞、長唄、歌舞伎の型など

色々と知っていないと

十分に楽しみ切れません。

 

十分な基礎知識があった上で、

何度も観劇する事で

徐々に経験値を積み、

面白さの世界に入っていける

少しハードルの高い芸能です。

 

 

それは落語も同様。

 

江戸風俗、江戸言葉、長屋文化などが

基礎知識として求められます。

 

しかし、

「伝統芸能」とされる

歌舞伎や落語ですが、

本来の形は違いました。

 

江戸時代に

江戸時代の小話をしていた訳ですから、

本来は何の予備知識が無くても

理解出来る芸能だったはずです。

 

現代漫才の

「飲み会の乾杯の音頭頼まれたんやけども」

 

「ヤホーで調べたんですけどね」

 

「興奮するのはピザの宅配だね」

「間違いないね」

 

「彼女と花火デート行きたいから

彼女役やってくれる??」

「断らぬ~」

 

でも、現代の日常の

一コマの切り取りですので、

何の基礎知識が無くても

舞台設定がスッと入って来て、

3分から5分程の舞台で

笑いが完結します。

 

しかし、落語の場合、

「まくら」と言われる導入部で

5分ほどは話し、

本題に入ると長いものでは

30分、1時間程の大作となったります。

 

江戸時代を描く

一人芝居と思えば良いですが、

ピン芸人の芸を見て

ちょっとひと笑いと思って聞き始めた場合、

江戸時代の文化・風俗を知らなければ

入ってこないネタが30分以上・・・

これでは辛くなってくるのも

仕方ありません。

 

元来リアルタイムの社会を切り取った

「現代小話」だったものが、

少々時代に合わなくなり

「歴史話」となったしまったのが

現在の落語の立ち位置です。

 

 

そんな中、

歌舞伎は頑張っています。

 

昭和なら昭和、

平成なら平成、

令和なら令和の

それぞれの時代の若手歌舞伎俳優たちが

若者を獲得するために

積極的にテレビに進出し、

若手主体の小劇場公演をやったり、

アニメ作品とコラボをしてみたり、

入り口を広げるようにしています。

 

歌舞伎もまた

江戸時代に江戸時代を描いた、

その当時の現代劇であったことは

変わりませんが、

江戸時代から見ても「昔」である

源平合戦や平安時代が描かれた

歴史物はあり、

現在シェークスピア劇などがあるのと同様、

歴史劇として観れば

忠臣蔵も義経千本桜も大して変わらず、

違和感無く同じ歴史劇になりますからね。

 

その意味でも

「現代ピン芸人のお笑いネタ」

と競合することが求められる

落語の立ち位置は難しくなります。

 

 

漫画「昭和元禄落語心中」は

アニメ化され、そして実写ドラマ化され、

落語新時代の到来か!?

と期待されましたが、

結局若手ブームなどは起きず。

 

なお、

私は漫画全巻、

アニメ全作持っています。

個人的感想ですが、

これは漫画より実写より

アニメが秀逸でした。

 

とはいえ、やはり落語に

「歴史劇」を求める事は無い一方で、

オチまでの長さ、

基本知識の求められる量の多さという

ハードルは厳しいものがあります。

 

若手落語家たちが

積極的にピン芸人と競合して

今の時代にあった新作をどんどん発表し、

間口を広げていかないと、

公的補助金で生き残りを図る

「伝統芸能」の仲間入りをして、

落語の火が

消えてしまうのではないかと、

落語好きなだけに危惧してしまいます。

 

・・・け~るよ(消えるよ)。

け~るよ。

け~るよ・・・ほら消えた!!

(冒頭・オチ『死神』)

 

 

 

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