私がブランディングに関する

アドバイスをさせて頂いている

企業の経営者の方が、

ビジネス上の重要な決断を下したようで、

それに対して

 

「ルビコン川を渡りますね」

 

と私が言いました。

 

そして、それに対する返答は

 

「湊川にならないと良いけど」

 

というもの。

 

 

この2つの川の名前だけで、

多くの事を語るのですが、

それが言葉遊びの面白い所。

 

 

「ルビコン川」とは、

イタリア北部アドリア海側を流れる川で、

紀元前49年、

カエサルが元老院に反旗を翻し、

軍勢を率いてルビコン川を渡り、

ローマへと進軍します。

 

ここから「ルビコン川を渡る」とは

「重大な決断を下し後戻りは出来ない」

事を指します。

 

そして、

この時カエサルが発した言葉が

「サイは投げられた」です。

 

「ルビコン川を渡る」ことが無ければ

「サイは投げられ」ず、

ローマ皇帝になる事も無く、

「ブルータスお前もか」と

暗殺される事も無く、

その後の世界の歴史は

変わっていたでしょうね。

 

 

一方の「湊川」

こちらは兵庫県にある川で、

南北朝時代の1336年、

九州から進軍する足利尊氏軍と、

後醍醐天皇側の

新田義貞、楠木正成の軍が

激突したのが湊川の戦いです。

 

名将楠木正成は負け戦と分かった上で、

後醍醐天皇への忠義から

湊川を越えて布陣し、

局地戦での勝利の後、

大軍に攻められ敗死します。

 

そこから「湊川」とは

「負け戦に向かう」ことを指します。

 

 

よって、

「ルビコン川を渡りますね」

との私の言葉は、

「勝利に向かって

重要な決断を下しましたね」

の意味となり、

「湊川にならないと良いけど」

とは

「敗北=経営的失敗に繋がる

決断じゃないと良いけど」

という意味となります。

 

 

2人で話しているのは日本語ですが、

言葉の先にある意味を知らなければ、

聞き取れるけど意味が分からない

言葉となりますね(笑)

 

こういう言葉遊びに、

人のセンスや知識が

詰まっていますので、

こういった言葉が交わせる相手との

会話は楽しいですね♪

 

 

なお、

「サイは投げられた」の「サイ」は

当然ながら動物の事ではなく、

「賽は投げられた」と漢字では書く、

サイコロの事です。

 

少し字は異なりますが、

武田信玄と上杉謙信が激突した

1561年の第四次川中島の戦い。

 

上杉謙信は川中島の北側

「犀川=サイ川」を渡り

武田領内に奥深く入り

決戦不回避な妻女山に布陣します。

 

ここを急襲しようとする

武田別動隊の裏をかいて

川中島に進出した上杉軍と、

少数で川中島に布陣していた

武田軍本隊との戦いが

川中島の戦いです。

 

 

1582年、本能寺に居た織田信長を

急襲する明智光秀は、

自領の丹波から京へと向かい、

明け方京都西側の桂川に達します。

 

その時有名な

「敵は本能寺にあり」

と言ったと伝わっていますし、

この桂川を渡る時点で、

兵に本格的な戦闘準備を

させたと言われます。

 

 

男が川を渡る時、

壮絶な決意が試されます。

 

 

他方、

江戸市民が大川(隅田川)を渡って

観音様の裏に行く時は・・・

「観音様の裏」とは

「吉原遊郭」の別名です。

 

大川を

観音裏へと

渡る時

行きはよいよい

財布の中身

(by James)

 

こちらも決意が必要なようです。

 

お後が宜しいようで(笑)

 

 

 

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