現在、中国が

フィリピン、マレーシアと揉めています。

 

今までも南シナ海にある

南沙諸島を巡って対立はしていましたが、

少し前から中国の大量の漁船団が

フィリピン領海を占拠、

そして先日はマレーシア領空を

中国軍機が飛行しマレーシア側が

スクランブル=戦闘機の緊急発進を

かける事態となりました。

 

 

まずはフィリピンとの問題ですが、

中国の大量の漁船団が

フィリピン領海に侵入、

環礁に居座ります。

 

名目は海が荒れたので

一時退避している。

 

これが事実なら、

人道上問題は起こらないのですが、

現実的には海が穏やかになっても

漁船は退避せず居座り続けます。

 

これが中国の海洋進出における

常套手段です。

 

これを日本も

危惧しなければいけないのですが、

海の先兵として

「漁民」と呼ばれる人たちが

大量に送り込まれ、

彼らの保護を目的に

海警局の船舶が進出、

いつのまにか海域が乗っ取られ、

海に人工島が建設され、

海軍基地に生まれ変わります。

 

そうして建設してきたのが

南沙諸島の中国の海軍基地たちです。

 

同じことが尖閣諸島、沖ノ鳥島で

起こらないと何故言えるでしょう。

 

 

次にマレーシアとの問題ですが、

マレーシア領空を飛行した為、

マレーシア軍機がスクランブルし、

中国軍機への交信を試みた所無視され、

領空を飛行され続けたようです。

 

 

この事案に対して中国側は

「国際法に則った行動」と一蹴。

 

 

中国側の言い分は常に、

日米などの行動は国際法違反であり、

中国は国際法を順守する国、

となります。

 

これを繰り返し聞かされれば、

中国は国際法を守っているのに、

日米は勿論、

フィリピンやマレーシアとは

不逞の輩だ!!

と思うでしょう。

 

 

では、

その国際法を守っているのはどちらか、

という話となります。

 

実は中国も守ってはいるんです。

 

恐らく中国側の主張は、

中国の領土、領海、領空においては

中国が主権を有し、

行動の自由がある、

というものだと思います。

 

それ自体は間違っていないので

「中国は国際法を守っている」

となるのですが、

問題はその前提条件です。

 

南シナ海全域において

中国は歴史的に領有権を有する、

これが中国側の認識であり、

国際法の話における前提条件となります。

 

しかし、

2016年国際司法裁判所は

南シナ海における

中国の歴史的主権

なるものを否定し、

そこでの行動は国際法違反との

判決を下しています。

 

 

つまり、

双方が「国際法」と主張するものの、

根拠と前提条件に対する

認識が異なるのです。

 

「自国領内において主権を有する」

これは世界中の共通認識です。

 

その「自国領」について、

中国「南シナ海全域は中国領」

世界「南シナ海全域の歴史的主権を

中国は有していない」

という前提条件で対立しています。

 

国際的に

中国側の主張は退けられ、

中国領とは認めれていませんので、

フィリピンやマレーシアが

抗議するものの、

中国側は頑なに

歴史的領有権を主張しますので、

自国領における主権があり、

国際法を守る中国、となります。

 

 

スピード違反をして捕まって、

「ここはさっきから

時速150キロ制限なのだ」

と主張し、自分は違反していない!!

と主張するようなもの。

 

「ここのルールは変わったのだ」

「ワシがルールなのだ」

「これでいいのだ!!」

 

バカボンのパパか??

というような形ですが、

ジョークではなく、

これが南シナ海を巡る

国際政治のリアルなのです。

 

 

 

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