日本は四方を海に囲まれていますので、

防衛の基本となるのは

海と空を守る事となります。

 

その為の戦力が

海上自衛隊と航空自衛隊となりますが、

軍事費が膨大だ、金を掛け過ぎている!!

などの批判があります。

 

しかし、

どんな高級車よりも

戦車が高いのは当たり前ですし、

大型クルーザーより

イージス艦が高いのも当たり前であり、

庶民感覚で兵器が高いの安いのと

議論しても始まりません。

 

重要な事は周辺国との

戦力比であり、

それに対応し得る戦力を

保有していることとなります。

 

 

分かりやすい数字の比較として、

ジェット戦闘機の世界は、

最初に開発された時期のものを

「第一世代」と呼び、

現在最新鋭のジェット戦闘機は

「第五世代」と称されています。

 

最新鋭の第五世代に関しては、

日本はアメリカのF-35を

147機購入予定で、

既に運用も開始されています。

 

このF-35の導入に関して、

野党からは無駄だ高額だと

批判が起こりましたが、

中国空軍もまた

第五世代戦闘機を保有しており、

J-20が実戦配備され、

50機以上は確認されています。

 

それに次ぐ4.5世代戦闘機では、

日本は国産のF-2が94機ありますが、

中国にはJ-16が200機以上、

J-10Cが150機以上となっています。

 

これでも最新鋭のF-35の配備って、

無駄ですかね??

 

 

海上自衛隊に目を移すと、

近年イージス艦は

6隻体制から8隻に増強され、

大型ヘリ空母も4隻完成し、

うち2隻は空母化改装となりますし、

最新鋭の潜水艦「たいげい」型も完成、

さらに

最新の小型護衛艦「もがみ」型も

22隻が計画されています。

 

しっかりと体制強化が図られているように、

国内にだけ目を向けると感じますが、

イージス艦の本家アメリカは

イージス巡洋艦22隻、

イージス駆逐艦87隻を計画し

既に60隻以上保有、

イージスフリゲート艦20隻計画と

桁違いです。

 

何故これほど必要なのか。

 

イージスシステムを

搭載した艦艇でないと、

現代の海上戦闘において

十分に戦力を発揮出来ないからです。

 

中国海軍も

中国版イージスシステムと

言われるものを搭載した

最新鋭艦を25隻計画し、

既に20隻は完成しています。

 

また、「もがみ」型の

同級艦となるフリゲート艦は

50隻を計画し

既に30隻を保有しています。

 

イージス艦クラスが8隻と25隻、

新鋭フリゲート艦が

計画上22隻と50隻。

 

既に数で劣っています。

 

 

日本はレーダー捜索範囲が広く、

同時に多目標を攻撃出来る

イージス艦を艦隊の中心に据え、

汎用護衛艦がその情報を元に

共に戦闘に加わる形を取っています。

 

一方、アメリカや中国は

「全部イージス艦の方が強くない??」

という非常に分かりやすい

形を取っています。

 

 

何故日本はそれをしないのか。

 

 

理由は

「経済的理由」と

「人材的理由」です。

 

 

まず、

全部をイージス艦とすると、

当然ながら非常に高額となります。

 

最新のイージス艦の建造費は

1隻1500億円以上ですが、

最新の汎用護衛艦は700億円、

「もがみ」型では

500億円弱となります。

 

ここに日本と中国の

現在の経済力の差が

出てきてしまいます。

 

 

また、

イージス艦が300人の人員を

必要とするのに対し、

「もがみ」型では90人となります。

 

海上自衛隊に限らず、

現在自衛隊では

人員不足が問題となっています。

 

その為、

300人の人員を必要とする

大型艦艇を多数揃えても、

それを運用するだけの自衛官を

必ず確保し続けられるか

分からない状況となっています。

 

 

自衛官は

体力的にキツい職業ではあります。

 

保持しなければいけない秘密も多く、

潜水艦の乗員ともなれば、

いつ出航し、いつ帰還するのか、

作戦能力に関わりますので

親しい人にも言えません。

 

一方で、

給与が必ずしも高いとは言えず、

福利厚生も

十分とは言い難いのが実情です。

 

つまり、

給与と福利厚生で

人材を募集するのではなく、

隊員の愛国心に期待している状況です。

 

さらに、

街に出れば一部左翼活動家から

「人殺し」と

罵声を浴びせられる事も

悲しい現実です。

 

 

彼らにも生活がありますので、

国民からの敬意も、

お金も福利厚生も無く、

人口減の時代の中で

愛国心に任せて

人材を募集しようとしても、

それは無理という話です。

 

しっかりと予算を組んで、

優秀な人材が長く勤められる環境に、

してもらいたいと思います。

 

 

 

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