フランスでコロナ患者の急増で

病院がひっ迫した折、

病院のコンピューターシステムに

障害が発生し、

何の業務も

出来なくなったことがありました。

 

フランスの発表では、

国家が関わっているか否かは不明ながら

発信元はロシアからの

ハッカー攻撃によるもの、

とのことでした。

 

同様のケースは

イギリスでも数年前に発生しましたし、

世界中で定期的に起こっています。

 

ロシアだろうとどこだろうと

ハッカーが関与しているケースもあれば、

単純なシステムエラー、

停電などのケースも含めて。

 

 

そこに医者が居て、

看護師が居て、

医療事務員が居て、

目の前に患者もいるのに何も出来ない。

 

何故なら、

電子カルテが開けず、

予約管理もPCに入っていますので、

予約の把握も出来ず、

病院が動くための全ての

人、電気、機材とあるのに、

全てがストップします。

 

 

電子カルテのメリットは

散々宣伝されており、

 

「ペーパーレス化のために、

カルテは全て電子化しました」

 

なんて誇らしげに

宣伝している病院もあります。

 

そして、その結果が

全員が呆然とする

何も出来ない事態です。

 

 

確かにメリットも大きいですが、

どれだけリスクについて

本気で考えたのでしょうか。

 

病院も開発企業も、

推し進めた社会も、

ペーパーレスを訴える環境保護派も、

何の考えも無く

「明るい未来」

だけを信じて進んだ結果です。

 

 

「明るい未来」には

「暗い影」が必ず付きます。

 

 

冒頭のフランスのケースも含めて

多くの場合、

病院のネットワークは

外部にがら空きのようで、

初級ハッカーでも簡単に攻撃できる程の

脆弱性だったようです。

 

一般的には、

店にはシャッターがあったり、

防犯カメラがあったりと、

「暗い影」に備えているものです。

 

しかし、「電子化」に関する

「明るい未来」を追求するとき、

何故か「暗い影」の部分は

見落としがちになります。

 

 

同じペーパーレス化の促進に関して、

役所などの文章を

デジタルアーカーイブで残そうという

取り組みがあります。

 

アーカイブに関しては、

調査研究に携わった事があり、

紙は1000年以上持つことが

実証されている一方で、

電子ファイルは

まだ50年も持ったことが無く、

今後突然失われるか否かも

確証の無い中で、

デジタルアーカーイブ一本で

保管する取り組みは危険だと、

アーカイブの世界の方が仰ってました。

 

ようは信頼の問題です。

 

 

同様のことが

キャッシュレス化の世界でも言えます。

 

こちらも紙幣という紙媒体に対する

ペーパーレス化の流れですが、

現金一括派の私から見れば

ほぼ狂気の沙汰。

 

Suicaなどは日々使っていますが、

あれは全紛失しても

最大2万円の損失です。

 

しかし、

世のお金が電子化されたとすれば、

停電時には

商品も売主も買い手もいるのに、

冒頭のフランスの

病院のようになりますし、

何よりハッキングされたり、

誰かの意図などによって

電子上の残高がゼロとされる

可能性は常にあります。

 

スパイ映画のように、

存在も口座も身分証明書も、

電子化されれば

全てを消し去る事はより容易となります。

 

 

「明るい未来」には、

触れられたくない「暗い影」が

必ず存在します。

 

 

 

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