山梨県に行くと、
武田信玄が全面的に推されます。
山梨=甲斐と言えば
甲斐の虎、武田信玄となりますね。
一方、新潟=越後に行くと、
越後の龍、上杉謙信となります。
宮城県では
独眼竜、伊達政宗が全面的に推され、
宮城の様々なキャラでも政宗が
モチーフになっているものが多いです。
長野県上田市では、
真田幸村推しとなります。
地方には郷土の英雄が居ますが、
面白いなぁと思うのは
どこの地域が誰を推すのか、
というもの。
例えば、
甲斐武田氏は
平安時代から甲斐守護の家系ですので、
甲斐と言えば武田とも言えます。
一方、
上杉氏ですが、
越後守護代長尾氏の長尾景虎が
上杉謙信となりますが、
後を継いだ上杉景勝は会津に移り、
そこから米沢藩主となり、
上杉家は米沢の地で
代を重ねて行きます。
つまり、「上杉」と越後の関係は
37年間なのですが、
やはり謙信の持つカリスマ性ですかね~
越後は江戸時代、
新発田藩溝口氏、
長岡藩牧野氏などが
当地で一貫して代を重ねますが、
越後=上杉謙信となりますし、
謙信自身は行ったことの無い
米沢にも銅像があります。
そんな米沢の地、
伊達政宗の出身地です。
その後仙台藩主となりますが、
こちらは3代続いた米沢の地では無く、
政宗の銅像は仙台にのみ現存し、
政宗には仙台のイメージが強くあります。
真田家と上田の関係では、
上田城=真田幸村のイメージが
作られていますが、
上田城で活躍したのは
あくまでも幸村の父真田昌幸ですし、
築城は1583年、
そして真田家は
松代藩に移るのが1622年、
その関係は39年です。
その後仙石氏3代、松平氏7代が
真田氏よりも長く上田の地を治めますが、
郷土の英雄とはなっていませんね。
同様な事は、
熊本でも起きています。
熊本では加藤清正が有名です。
しかし、
加藤氏が熊本を治めたのは2代44年、
その後は細川氏が幕末に至るまで治め、
末裔の細川護熙元首相は
熊本県知事にもなっています。
それでも
細川藤孝・忠興の像は熊本には無く、
やはりイメージ的にも
熊本=加藤清正が強くなります。
高知県に最も多くある銅像は、
戦国時代の英雄長宗我部元親でも、
江戸時代を通して
土佐を治めた山内氏でも無く、
坂本龍馬ですし、
地元のイメージを背負う
郷土の英雄は誰なのか、
治めた期間、地位とは
関係が無かったりするのが
面白かったりします。
「偏差値30の東大生」